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スプリングバンク蒸留所ツアー2024

これから訪問しようとしている方の助力になればと思い、私の2024年スプリングバンク蒸留所ツアーについて書きます。

参加したのは、”springbank tour”。
参加費用は£12/人で9:45開始の1時間、1日に3回。(13:00と15:45もあります)

ツアー参加者は、このテイスティンググラスを使用して試飲します。
ツアー終了後はギフトとして持ち帰る。
この時点でテイスティンググラスは2脚目なので、まだ嬉しい。
ビジターセンター入口。
ツアー参加者はこのあたりで待機します。
(最終的に駐車場付近に移動)
黄色線の内側で待機していない方は怒られるので注意。
リフトが容赦無く走り回っているので超危険です。
そしてスタッフは黄色線の外側をウロウロします。
そんなもんです。笑
7段積み熟成庫。
注意書きに駐車した車に何らかのダメージを負ったとしても蒸留所側に責任は無いと書いています。
そりゃそうなんだろうけど、駐車場の向かいにこの熟成庫があるとは言え、誰も見ないような…笑
Bar裏。
のどかです。
とってものどかです。
ウミネコの鳴き声も聞こえます。

スプリングバンクのツアー内容は蒸留所内を巡り各工程の説明を受け、最後にスプリングバンク10年 or ヘーゼルバーン10年 or ロングロウのどれかを選んで試飲させてもらえるもの。

ガイドの方の名前は残念ながら忘れました…。

ツアーの最後のテイスティングエリア。
サンプル50mlとグラスがもらえます。
テイスティングで私は一番好きなヘーゼルバーン10年を頂きました。
ここで飲むと美味しさが増します。
気のせいですね。

この時に50mlのスプリングバンクのサンプル(ABV 46%)が貰えますが、private bottling for distillery visitorsと書いていますのでハンドフィルの加水かもしれません。

もちろんスプリングバンクのグラスもそのまま持ち帰れます。

ただ残念ながらNew Makeは試飲させてもらえませんでした…。

実はこれを一番期待していたのですが、私の情熱が足りませんでした。

参加者は韓国人が6名。
欧州の方が6名、私たち日本人が2名くらいでした。

欧州の方は女性含めて全員がウイスキー工程に精通しており質問が鋭かったです。

ガイドの方の説明はスコティッシュイングリッシュというか訛りが結構入っていたのと、私がスコットランド2日目ということもあり、ヒアリングに全く慣れておらず残念ながら結構聞き逃しています。
(マレーシアイングリッシュに慣れているとこんなもんです…)

蒸留所内は基本的に設備が古いです。

一部のホッパーは更新されていましたが、同じ容量のスクリューコンベヤなのにモーターサイズとベルトが異なっていたりと、とりあえずその場しのぎでメンテナンスしているような背景が垣間見えます。

フロアモルティング。
この方のスコティッシュenglishは3割聞き取れたので、ギリギリ大丈夫でした。
フロアモルティングの厚み。
ドライピート。
庇の下に置かれています。(濡れちゃうけど)
湿気を含むピート。
手袋が突き刺さっており人が埋もれているかのよう。
フロアモルティング部屋の集塵機?
結構新しい。
1階層用のものは見当たらない。
モルトのホッパーとスクリューコンベヤ。
ホッパーとスクリューコンベヤの接続部。
中にスクリューコンベヤが見える。
ホッパー&スクリューコンベヤの工程。

見学した感じでは適当なところは適当に、重要なところはしっかりとお金をかけるというのが適切かもしれません。

その適当度合いはすごいですが。

分電盤。
行き先の表示は適当。

そういえばなぜかフロアモルティングのところも電気設備が防爆仕様になっていました。

(他の蒸留所もそうなっていたので、粉塵爆発対策なのかも)

ピートを炊いてモルトの発芽を止めます。
スプリングバンクとロングロウのみ。
熱風発生装置(ガスバーナー)でモルトの発芽を止める。
ヘーゼルバーン用かと。
なかなかのcapacity。

ガイドの方はミルが今までほぼ壊れたことが無いと言っていたのですが、冗談なのか本気なのかわかりません。笑

噂のミル。
ベルト長い。
ミル側にギアがあると思われる。
ミルの銘板。
麦芽粉砕後のgrist。
シャトルボックスでふるいをかけてgristとhuskとflourの割合を確認する。
この結果によりミルの調整を行っている。
1940年代からの代物。
ミルはgrist構成に合わせて調整。

ミルのタイミングベルトは結構長くて、他のコンベヤと機械的に連動させています。

あとはフロアモルティングもキルンもマッシュタンも金属片やコンクリート片が混じりやすい工程になっているので、どこかでフィルタリングがあるのか、それともこれも風味の一部になっているのかもしれません。(冗談)

マッシュタン。
マッシュタン内(空っぽ)
マッシュタンの工程。
ウォッシュバック(発酵槽)
これは比較的新しい。
かなり古いウォッシュバック。
微妙に発酵している。
かなり古いウォッシュバック。
発酵工程。

あと、スプリングバンク10年は潮っ気があるのですが、キャンベルタウンはアイラに比べると潮風がそこまで無く、ベタつく感じも無ければ潮っ気の香りもだいぶ穏やかです。

私はアイラよりもスプリングバンクの方が潮っ気を捉えやすいので不思議だなと感じました。

ガイドの方は俺たちの情熱と汗がそうさせていると言っていましたが、現地で聞いていると本当にそんな気がしてきます。笑

ちなみに塩っぽいを英語でbriny(bráini)と表現するのですが、ネットで日本でのテイスティングコメントを見る限り、ブリニーと表現している方が多いように感じます。

ブリニーではなく、ブライニーです。

とは言え大事なのは相手に伝わるかどうかなので、伝わればどっちでも良いんですけどね。笑

ポットスチルは3基のみ。
スプリングバンクへの過熱ぶりは少し落ち着いてきたように見えますが、世界の需要に対してこれは対応出来ないなというのがよくわかります。

記念に。
左から初留、再留、再留。
初留は見ての通りバーナーによる直火+ポットスチル内の間接加熱(蒸気)。
再留はポットスチル内の間接加熱(蒸気)。
初留のガスバーナー。
新しい。
初留のガスバーナーの仕様。
初留のガスバーナーの仕様。
輻射熱はそこまで感じないので簡単に内部を直視出来る。
スピリッツセーフ。
緑青がすごい。笑
蒸留工程。
キャンベルタウンで一番好きな3回蒸留のヘーゼルバーン。
2.5回蒸留のスプリングバンク。
2回蒸留のロングロウ。
スピリットレシーバーからの樽詰め作業場。
2024年の1159番目の樽。
A:ファーストフィル
BとCはなんだっけ…セカンドフィルあたりだったかな…すみません覚えていません。笑
スピリットレシーバー。
スピリットレシーバーからの樽詰め作業。
計量器に乗せて詰める。
実験室(ブレンダー室)
ソーテルヌ熟成がある!

今回の訪問でスプリングバンク蒸留所の設備のリアルを五感で感じることが出来て、とても勉強になりました。
適当なところは適当で。笑

Bar。
空港からタクシーを相乗りした韓国人2名がいました。笑
彫刻。
Barメニュー。
The Longrow RangeとThe Hazelburn Rangeを注文。
Barメニュー。
Mashman’s Platterを注文。
Barメニュー。
Springbank 30年を注文。
The Longrow Range £41。
スタッフが逆に並べている。笑
12年シングルカスクオロロソが一番美味しい。
大好きなThe Hazelburn Range £43。
13年リフィルバーボンが一番美味しい。
バンクのバーボン樽の使い方は本当に上手。
Mashman’s Platter £15。
チーズが濃厚で美味しいが、イチゴとベリーベースのチャツネが秀逸。
オニオンとジンジャーが隠し味に使用されコクが上手に引き出されており、ウィートクラッカーと相性抜群。
気付けばBarにスタッフしかおらず、ガイドの方にカウンター内に入って写真を撮ってやると言われたのでお言葉に甘えて写真を撮ってもらいました。
このBarに来たのは11:15開始のグレンガイル蒸留所(キルケラン)ツアーの後の12:30頃。
グレンガイルツアーは私たち2人しかいなかったのでほぼマンツーマン。
スプリングバンクとキルケランの説明を同じガイドからしっかりと受けたにも関わらず注文したのはヘーゼルバーンとロングロウ。
苦笑いしていました。笑
おぉふ
締めのSpringbank 30年 £50。
複雑味の粒が細かすぎて言葉を失う。
スプリングバンクのオーダーを確認してから、ガイドの方は去って行きました。笑
ビジターセンター内のshow window(非売品)
ビジターセンター内のshow window(非売品)
ビジターセンター内のshow window(非売品)
ビジターセンター内のshow window(非売品)
ビジターセンター内のshow window(非売品)
ビジターセンター内のshow window(非売品)
ビジターセンター内のshow window(非売品)
ビジターセンター内のshow window(非売品)
ビジターセンター内のshow window(非売品)
ビジターセンター内のshow window(非売品)
ビジターセンター内のshow window(非売品)
購入できるハンドフィル。
70cl : £60
20cl : £25
購入出来るボトル。
Red7年はピノノワールなので美味しそうです。
価格も£70なので購入するか悩みました。
(購入していませんが)
購入出来るボトル。
こんなにあるならヘーゼルバーン10年1ケース買いたい。笑 (1本/人まで)
スプリングバンクのOBは10年と15年がありました。
ハンドフィル。
自分でハンドフィルしたものを購入できる。
事前にボトリングしたものも購入できる。
スタッフに言うと全て試飲させてもらえます。
私の場合はヘーゼルバーンとロングロウが美味しかった。
ロングロウの醤油色は初めて飲みました。
目玉のケージボトル(duty paidボトル)。
1週間に1本/人の購入制限。
価格は写真の通りで熟成年数で分かれている。
目玉のケージボトル(duty paidボトル)。
Barで楽しみすぎたので私たちがビジターセンターに着いた時にはほとんどありませんでした。笑
元々私たちはスプリングバンクは狙っておらず、ヘーゼルバーンは残っているだろうと思っていたらやはり残っていました。
スタッフに声をかけてヘーゼルバーンの醤油色duty paidボトルを購入。
友人はロングロウの醤油色duty paidボトルを購入。
ラベルの名前の記入と、誰が購入したかの記帳をしています。
購入したのは4ボトル。(左50ml *2はスプリングバンクツアーとグレンガイルツアー参加のノベルティ)
右から、
35cl Hazelburn Open Day 8年 (2024 Campbeltown festival)ABV 52.8% : £35
70cl Hazelburn Fresh Sherry 8年 duty paid ABV 60.1% : £65
20cl Longrow Hand Fill ABV 58.7%: £25
20cl Springbank Hand Fill (知人へのお土産) ABV 57% : £25
記念のバッジ。
£2.5前後。
キャンベルタウンの港。
のどか。
キャンベルタウンのウミネコ。
キャンベルタウンのウミネコ。
ハト並ではないが近付いてもなかなか逃げない。
朝一。
のどか。
キャンベルタウンの港周辺。
のどか。
キャンベルタウンの港周辺。
のどか。

以下が今回訪問した他の蒸留所ツアーです。

ボトルの発送方法や費用、日本での通関税についてまとめたので参考にどうぞ。


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