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グレンスコシア蒸留所ツアー2024

これから訪問しようとしている方の助力になればと思い、私の2024年グレンスコシア蒸留所ツアーについて書きます。

のどか。
スプリングバンクから徒歩で10分程。

参加したのは、”dunnage warehouse experience”。
その名の通りダネージ式熟成庫でテイスティングが楽しめます。
参加費用は£55/人で14:00開始の2時間。

蒸留所内の工程見学と、樽出し原酒5種類が試飲出来る素晴らしいツアーです。

実はグレンスコシアツアーについては事前に予約していませんでした。
理由はグラスゴーから朝イチのフライトでキャンベルタウンに向かったのですが、17人乗りの小型機で、遅延することもしばしばあることから11:15からグレンガイルツアー、13:00からスプリングバンクツアーで予約をしており、グレンスコシアの14:00開始のツアーに間に合わないことはわかっていた為です。

ですが、結局予定通りにフライトは8:45までにキャンベルタウン空港に着いたことから、スプリングバンクのビジターセンターにてスプリングバンクツアーを13:00開始→9:45開始に変更してもらい、14:00に間に合うことになりました。

しかしグレンガイルツアー終了後にスプリングバンクBarで飲みすぎてしまい、酔いとテンションのせいで頭がおかしくなったせいか、14:00開始を15:00開始と勘違いしてしまい、下記のスケジュールで動いてしまっていました。

9:45-10:45:スプリングバンクツアー
11:15-12:15:グレンガイルツアー
12:30-13:30:スプリングバンクのBarとビジターセンターで大いに楽しむ
13:30-14:00 : 宿泊先でゴロゴロ
14:00-14:20:coopで買い物

coopでのんきに買い物。
ビジターセンター入口。

結局、グレンスコシアに着いたのは14:30頃で15:00のツアーに参加出来ますか?と聞いたところそんなツアーはもちろん存在せず、とりあえず何かのツアーに参加したいのか?と問われたのでテイスティング出来るツアーであれば何でも参加したいと伝えたところ提案されたのが冒頭記載のツアー。

もちろん既に開始しており蒸留所工程は見れないがテイスティングは出来ると言われたので、参加させてもらえることになりました。

本来は£55かかるのですが、蒸留所工程が見れないので£10をディスカウントしてくれ、£45でokとのこと。

こちらが100%悪いにも関わらずツアーに参加させてくれ、しかもディスカウントまでしてくれたグレンスコシアとスタッフに感謝の気持ちでいっぱいです。

ビジターセンター内のイスで待機。

しばらくビジターセンター内で待機し、14:50頃に受け付けしてくれたスタッフに熟成庫に連れて行かれ、14:00からツアーに参加していた2名と合流。

右のダネージ式熟成庫でテイスティング。
ダネージ式熟成庫内。
ダネージ式熟成庫内の奥側にパレット式で密接に熟成されていました。
少なくとも5段は積まれています。
合流した方はスプリングバンクツアーに参加していた2名。

この2名はスプリングバンクツアーに参加していた方で、やっぱりいたかという感じで互いに笑い合いました。笑

そしていよいよ5種のハンドフィル(ヴァリンチ)テイスティングです。

1樽目。
1樽目。
バーボン樽8年。
1樽目。
バーボン樽8年。
バニラとハチミツの甘さが染み渡るうまさ。
アルコールのアタックは若干ある。
2樽目。
2樽目。
1st fill オロロソ樽3年。
2樽目。
1st fill オロロソ樽3年。
3年の割に熟成感はしっかりしていて飲みやすい。
ジワジワと口の中で染み渡る甘さが強烈でとても幸せ。
朝から飲みすぎた影響で、このあたりから挙動がおかしくなる。
3樽目。
2nd fill PXバット樽8年。
3樽目。
2nd fill PXバット樽8年。
2nd fillなので醤油色にはなっていないが良い色合い。
これが抜群に美味しかった。
グレンスコシアはスプリングバンク同様、バーボン樽の使い方が上手でシェリー系はイマイチ感がありましたが、まさかPXがここまで美味しいとは思っておらず、度肝を抜かれました。
4樽目。
クォータークラスのボルドー赤ワイン樽5年。
この樽についているバンブーについてのエピソードを教えてくれたのですが、その時は私も笑っていたものの現時点では完全に忘れてしまっています…なんだっけ…
4樽目。
クウォータークラスのボルドー赤ワイン樽5年。
ハンドフィル時の写真を撮り忘れるほどキテいる。
そこそこタンニンがあった覚えはあるがスルスル飲める。
レーズン感よりもブドウ感がしっかりと味わえる。
2nd fillあたりなのかなと個人的に予想。
これがまた美味しい。
5樽目。
クウォータークラスのバーボン樽8年。
5樽目。
クウォータークラスのバーボン樽8年。
ハンドフィル時の写真を撮り忘れるほどキテいる。
1樽目との対比になるが、この時点でベロベロになっており、全てが滑らかに飲めてしまっていたので正確に1樽目とどう違うのかの判断がつきませんでしたが、甘みが強烈でパンチも強かったのは覚えています。

もし時間が許すのであれば、ぜひ蒸留所でのハンドフィル体験&テイスティングを優先してみてはいかがでしょうか?

私は6泊8日で9箇所の蒸留所のツアーに参加しましたが、蒸留所工程でのツアー説明をたったの1回で100%理解しきるには一般人では不可能な程、それぞれの蒸留所間の比較が非常に難しく、テイスティングでの経験という体験の方が非常にわかりやすいと感じた為です。(もちろん一番良いのは工程見学+テイスティングです。)

その理由の1つ目が言語の壁。
私含め英語が苦手な日本人は多いので、ヒアリング漏れすることは多々ありますが、テイスティングであれば感覚的に違いはわかりますし、こういう味でこういう理由でこのウイスキーが好きという表現は、出川さん並の情熱さえあれば難しい文法を使わなくても単語のみで相手に必ず伝わります。
もちろん英語が喋れるにこしたことはありませんが、情熱さえあればツアー参加者とも仲良くなれます。

もちろん英語の学習をしなくても大丈夫とは言っていません、渡航前までに可能な限りの努力はすべきです。


そして2つ目の理由は、ウイスキー製造工程を自身が身を持って多くの経験をしていない限り、その蒸留所独自の設備の本質的な狙いがわからない為です。

基本的に各蒸留所ではどこかの工程で譲れないポイントやこだわりを持っており、それは感覚的なものではなく理屈に準じています。
それをたったの約1時間で、作り手でない素人の我々が理解しきれないのは当然のことです。

もちろん素人であってもそれを学ぶ姿勢はとても大事なことです。
しかし現実的にはなかなか理解しきれません。

だからこそ蒸留所見学の真髄は体験にあると私は思っており、その体験のコアであるテイスティングこそが、一番感覚的にサプライヤーと共感出来るポイントだと私は思っています。
それが蒸留所でしか試飲出来ないものであれば言うことはありません。
自分自身の言葉でしか表現出来ない、かけがえのない経験になると思います。

「百聞は一見に如かず、百見は一経験に如かず」
私の座右の銘です。

記念に。

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