見出し画像

旅行というより旅だった

4月1日から大きく僕の環境が変わるため,その準備期間としていろいろなことをやらないといけなくなっている.
それと同時に「そんなもん知るか」という気持ちで寝台列車に飛び乗った.

寝台列車は島根の方面までの車両しかなく, 僕は島根を目的としたというよりは,寝台列車に乗って出かける,ことを目標にして飛びだした感じだ.島根に行ったから折角だから出雲大社には行くけれども.

仕事を終え帰宅し,その後いつものリュックに下着やら上着やらを軽く詰め込んで終了.僕の遠征に必要なものは最小限だ.カメラは引っさげた.
多く持ってしまうとそれだけで行ける範囲が限られてしまう.時間も体力も有限のためできる限りこの身一つで出かけるのが一番良いという信条のもと.

寝台列車って普通のホームに停車するのね,知らなかった.駅員さんに聞いたらそう言ってて「そうなんですね」となった.新幹線みたいに特別なホームがあると思っていた.

思っていた以上に人が居てやかましい東京駅だったが,まあそれも良いものなのかもしれないとか思ったりしながらコンビニで夜食用の食べ物と酒を買って列車を待った.乗り込む際にはシャワーカードを買ったり部屋を探したりといろいろあってなんだかんだ疲れた.部屋はB列車シングルという部屋でまあよくわからないけど,一応個室の部屋だった.
おそらく1.5畳くらいのスペースにベッドがドーンとあって,その横に若干スペースが有るくらいの小さな一室だったが快適だった.右側は大きく窓が空いていて,そこから動いていく夜を見ることができた.
僕はそうそうに部屋の明かりを消して真っ暗にし,外の月や電灯からの明かりで夜食会を始めた.月明かりは見えなかったかもしれねぇ.(ちなみにカメラは持ってきたがSDカードを忘れたため写真が一切ない)

夜は長かったけど景色はよく,自分の家からどんどん遠くに離れていく感覚がした.普段夜は止まっているからとても新鮮だった.僕は横になりながらにして動いている.

旅行というより旅だった.リュックサック一つ持って見知らぬ土地に行くのは観光ではない感覚だった.(観光なんだけどね)

大体12時間くらいたって島根県についた.実際は出雲大社前駅についた.そこからバスを使ってとりあえず出雲大社に向かう.(の前に駅前のコンビニでSDカードと缶コーヒーを調達し準備万端,いざ向かうぞ神の元へ!)

出雲大社が縁結びの神様が祀られてるって行くまで知らなくて焦った.あまり縁結びについてお参りすることないからどうしようかと思ったけど,せっかくなので「良縁お願いします」と言ってきた.4月から新天地での生活になるし,まあ良いだろう.
ちなみに出雲大社では二礼二拍手一礼ではなく二礼四拍手一礼なので注意.最初普通に間違えた.

堂々とした鳥居
いい感じの道
いい感じの小川
とてつもなく大きい木
ここが縁結びの神が祀られている場所...
しめ縄の向きが出雲大社だけ逆向きらしい

出雲大社はメインのところ以外にも多くの神様が祀られていて,それぞれ賽銭箱があってお参りする人がいた.僕はふらふら歩いて,直感でピンときた神様のところだけお参りした.なんか立て札にはそういう直感で選ぶのが良いと書いてあった(ような気がする).

少し回ったところにもお賽銭するところがあって,その後ろにせり出した岩が良いらしいので触ってみた.スポットらしかった.
触った瞬間周りの雑音がさっと消えたような気がした(おそらく思い込み).なにはともあれちょっと気分が良かった.

これお気に入りの写真です
鴨ちゃん

時間はどんどん過ぎていくので,灯台へ向かった.日本には数えられるほどの数しかない灯台があって,以前は犬吠埼の灯台に登った.せっかくあるので行ってみようと思いバスに乗り込んだ.


灯台から見えた風車群,お気に入り

戻りのバスまでの時間がシビアで,早足で向かった.途中幼稚園児の団体が居て可愛かった.僕が降りるときに団体が登りだったのだが,階段幅がとても狭いのでお互い気を使う必要がある.「すみませーん」と声をかけてきてくれたから,「全然良いですよ!頑張ってくださいね!」と声をかけた.とても良い瞬間だった.

灯台をささっと見終わったあとなんとかバスに間に合い,そのまま稲佐の浜へ向かった.海岸線なんだけど,そこにでかい岩がボン!とあって,その上に鳥居があるという,なんとも不思議な場所があって一応参拝した.

でかい岩と鳥居
唐突なエモ写真

宿のチェックインまでもう時間がないため,また早足でバスへ向かってまた最初の駅へたどり着き宿の最寄りの駅についた.
ALWAYS3丁目の夕日かと思うような情景があって来たこともないのに懐かしさを感じてしまった.(ちなみに映画は見たことがない,すみません)

たばこが良い味出してる

宿ではご飯食って寝た.

次の日は有名な美術館に向かいたく(名前忘れた)朝早めにチェックアウトしてあるき出した.天気は曇りだったのであれだが,暑すぎず速歩き族にとってはありがたい.小川が流れていて,その周辺にぼんぼり的なライトが何本も立っていてもうすぐお祭りなのかもしれなかった.

大きさから偉大さが伝わってくる

足立美術館って名前だった.
これも駅から直通バスが通っていたのでそれに乗り込み急ぐ.帰りの新幹線までの時間もあって,拝観時間は限られているのだ.
日本画展ということでまったく知識はなかったがそれなりに面白かった.それよりお尻の時間が決まっているので焦っていた.

どちらかというと美術館の美術品を見るより,この庭園をプッシュしていたなと思った.「四季折々の〜」とかパンフレットに書いてあったので.
まったく写真の知識がない僕でもなんか良い感じに撮れるので多分良い庭園なんだと思います.(何年か連続で日本一の庭園に選ばれているそうです).
秋に来たいですね.中途半端な季節に来てしまったので良さは半減でした.

枯山水
小川と松たち
鹿威し

そうこうしているうちに見終わってバスを急ぐと一分差で乗り遅れタイムアウト.次の無料バスを待っていては時間が間に合わず詰みが決定していたので急いでタクシーに電話した.

「そうですねぇ,行くまで20分,駅まで20分で40分くらいかかります」
「あ,もうなんでも良いんでお願いします!!(このままだと島根県から出られなくなる)」

待ってる時間は死を覚悟した.

どうにか18分程度で来てくれて,到着早々「急ぎ目でお願いします!!」と伝え急いでもらう.その間島根の話を聞いた.
今回の観光は出雲大社周辺を軸にまわったが,もう少し南に行ったらそこはそこで色々特産があって面白そうだった.下調べ無しでの直球での旅行だったので次はちゃんと調べようかな.

なんとか間に合ったが,支払いの際にクレジット決済が使えず現金を持ち合わせていなかったので終了.泣く泣くタクシーの支店まで戻ってもらいそこで決済.間一髪で乗り込むことに成功した.
本当に良かった.

旅行っていうと下調べと目的があるという持論があって,今回のは下調べなし,目的なしの弾丸だったので旅行というより旅だった.そのばその場で行く場所を決めて出かけるのも疲れるが楽しかった.特に荷物が本当に必要最低限のものしか持っていなかったのでその他は現地調達するしかない感じとかが余計に旅感を助長させた.


よろしければサポートお願い致します.創作活動は完全自主制作のため,こういった優しさは本当に嬉しいですし,これによって長く続けられます.いただいたサポートは作品作りに活用いたします.よろしくおねがいいたします.