見出し画像

営業組織のリスキリングに関する課題

マーケティングやコンテンツ管理他包括的なCRMプラットフォームを提供するHubSpot社が、「日本の営業に関する意識・実態調査2023」結果を公開しました。

HubSpot年次調査:日本の営業に関する意識・実態調査2023データ集
https://offers.hubspot.jp/hubspot-sales-research-2023

調査内容には、営業組織のリスキリングに関わる項目もあり、組織や人事に関わる上で参考になるので共有します。調査対象者は、売り手側企業の経営者・役員、法人営業の責任者、法人営業担当者、及び、買い手側企業の法人営業を受けた人の各515人の計2,000名以上のリサーチ結果です。
調査の中で、リスキリングに関して以下の質問結果があります。

Q:「リスキリング」という言葉をご存じですか。リスキリングに取り組んでいますか。取り組みたいと思いますか

調査結果から、売り手企業側の認知度は57%と高いにも関わらず、取り組めていないが今後取り組みたいという結果となっています。これは役職が高い経営者・役員程認知率が高くなっています。

次に、リスキリングに取り組めていないが、今後取り組みたいと回答された方を対象に、

Q:「リスキリング」が出来ない理由としてあてはまるものは。

「どのスキルを獲得したら良いかわからない」が43%を占めてトップとなり、役職が低いほど顕著になっています。加えて「時間がない」や「お金がかかる」なども上位に来ています。

営業組織を対象とした調査とは言え、職務に求められるスキルが明確でないというのは、他部門でも同様の事では無いでしょうか?
そもそも、ジョブ型でない旧来型日本の人事制度では、仕事内容が明確に定義されていないことが多いため、必要スキルも明確化されていない状況では無いでしょうか?
少なくとも仕事に関連するスキル定義はしっかりと行い、さらに業務時間中にリスキリングが出来る環境と学習機会を提供していくことは企業には求められそうです。

では、具体的にどのようなスキルをもとめているかというと、調査では以下の質問がありました。

Q:「リスキリング」でどのような分野のスキルを獲得したいと思いますか。

ITリテラシー・Iに関しての基礎知識44%と最も高く、次に情報セキュリティ、マネジメントスキル、語学と続きます。その他の回答を見ても、デジタル系のスキルが上位来ているのは、社会のデジタル化の進展に影響しているのかもしれません。加えて、法人営業では、業界知識が30%と高い数字です。
産業や業種関わらず、デジタル系スキルの獲得支援が経営・人事は求められそうです。この辺り、報処理推進機構)のiコンピテンシーディクショナリー(iCD)は、企業リスキリングを計画するのも参考になるかと思います。

iCD準拠システム
https://www.icda.or.jp/authentication/icd-system/

執筆:JOB Scope 編集部