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自分に対する厳しさ(嫌われた監督)

勝利のみを目標とした論理的な道筋を考えた場合、どのような道筋が正解なのか?
半年前くらいに読んだ嫌われた監督 に関して投稿しようと思います。

黄金期の中日を率いた落合監督に関するエピソードを周囲の選手やコーチ/記者が語っていき、彼の本質に迫っていく というストーリーで本当に面白かったです。

細かい内容は覚えていないですが、彼の特徴は
①勝利への1点集中
②全員に対する厳しさ
の2点だと考えました

①勝利への1点集中
彼は監督の業務の1つである、メディア対応をあまり行っていませんでした。メディアで発言することで、野球ファンが楽しめるコンテンツを提供する というのは重要な仕事です。
一方、公の場で監督としての意見を発表する というのは、実際に使う時間は短かったとしても、1つの発言をするために考える時間は膨大ですし、それを聞いた選手たちがどのように感じるかを考えると、無駄な時間であると捉えることもできます。

彼はこのメディア対応をバッサリ切って、勝利するために何をするべきかを考える時間を確保することを優先したのだと思います。
1つの職務を放棄して、自分の頭で考えることはかなり精神的負担は大きいです。
メディア対応をしていた方が全然気が楽です。
しかし、彼は自分が考えた勝利への道筋を信じたのだと思います。

②全員に対する厳しさ
スポーツでも仕事でもそうですが、メンバーがやる気を失くす一番の理由は、ボスが誰かをえこひいきしている ということだと思います。
記者にも選手にも全員に対して厳しい顔をするボスに対して、↑の感情を抱く選手はあまりいなかったのではないでしょうか?

1つエピソードがあります。
日本シリーズかCSでノーヒットノーラン(完全試合?)をしそうになった投手を9回に降板させたというエピソードです。
ここで監督は選手にメッセージを発したのだと思います。
「このチームは勝つためだけにやる。個人の活躍は二の次だ」と。

当然彼はメディアから多くの批判を食らいます。
しかし、メディアが日本一に導いてくれるわけではありません。
日本一のために必要な選手たちの意識を変えるために、体を張って方向性を示したのです。

勝利のためなら誰を敵にすることにも躊躇のない落合監督
敵が多い人生だからこそ、信子夫人と息子の福嗣君を溺愛しているのでしょう。

とても面白い本でした。


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