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猫に学ぶ発達障がい1

「自分と他人は違うもの」
わかっていても忘れやすく、ふとしたときに気づかされることです。

発達障がいの当事者さん、あるいは周囲の方々にとっては、とりわけ意識しやすいものでしょう。
もうすぐ夏を迎える季節、我が家でもそれを感じさせる出来事が起こりました。

 

我が家には猫がいます。黒と白のハチワレ猫です。
体のほとんどが黒いため、熱吸収率もばっちり。六月も近くなった現在、涼を求めて、廊下でごろごろ寝そべっていることが多くなりました。かわいいけれど危険です。踏んでしまっては一大事です。
そこで猫用の冷却マットを購入し、猫が普段使っているベッドに設置しました。これで体を冷やすことなく、程よい涼が取れるはずです。

 

ところがこれが大失敗。ベッドに近づいてきた猫は、背中の毛を逆立てて、マットにパンチを食らわせはじめました。しまいにはマットを引きずり下ろして、自分はどこかへ行ってしまう有様。明らかな拒絶です。
「良かれと思ってしたことが受け入れられない」この状況、どこかで見覚えがありますね。

 

そう、このときの猫の態度は「発達障がいの私ならどう感じるか?」という質問に通じるものがあるのです。

想像してみてください。お気に入りの自分のベッドに、ある日突然、正体不明の初めて見る物体が現れたらどう思うか。さらにその物体を、周りの知り合いが説明なしに「いいものだから使え」と押しつけてきたらどう思うか。

もちろん個人差はあることでしょう。その個人差を踏まえても、人間にとって「納得すること」は大切です。自分と他人が違う考え方を持っているなら、説明が困難なら尚更、最初に充分な説明を試みる必要がありました。
今回の私には、この「説明する姿勢」が必要だったわけです。

  

ちなみにその後の冷却マットですが、猫に対して充分な説明をするところから始めました。つまり、猫の前に持っていって、満足するまで匂いをかいでもらうことにしたのです。結果、冷却マットは猫にとって「安全なもの」と認識された様子。現在はマットの上で、昼寝をするようになっています。



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