【アジャイル】私のアジャイルジャーニー(前座版)
昨日の記事が一つの記事としては長くなってしまったので、本格的にアジャイルに取り組む前までの内容は一旦削除して、サマリーだけ書いていました。
ここでは昨日の続きというか、正確にいうと、昨日書いたことの手前の話を「アジャイルジャーニーの前座」として書き残していこうと思います。
(前編、後編が逆になるという・笑)
言葉や中身を知らずとも、なんとなくアジャイルしてきた
私は本格的にアジャイルというものを意識して取り組んだのはここ2〜3年です。とはいえ、自分の社会人人生を振り返ってみると、アジャイルという言葉やその中身を知らなくても、知らないうちにアジャイルの価値観やプラクティスに通ずることを無意識にやってきたように感じます。
組み込みソフトウェアのエンジニア時代
某メーカーに1999年に入社しました。当時の自分の仕事は、とあるビジネス用途のハードウェアの組み込みソフトウェアのエンジニアをやっていました。
といっても、私は大学時代そこまでまともにプログラミングをしていたわけではなく(MATLABくらい)、入社してからCやC++を学びました。
ただ、入社した会社は比較的先進的な人が居て、当時まとまってオブジェクト指向プログラミングの教育を受ける機会がありました。この流れで合わせてイテレーション開発についても学び知ることはできましたが、実際の組み込み開発では作りとしてはオブジェクト指向だったのですが、日々の障害対応や機能追加でグダグダとなり、イテレーション開発も行われておらず、あまり勉強したことは活かされませんでした。(オブジェクト指向の考え方や価値については理解しましたが)
当時、なんとなくですが、言葉としてペアプロとかXPとかは当時漏れ聞こえてきたかなという記憶はあります。
ソフトウェアの価値が高まった時代へ
時代が進むにつれて、ハードウェア単体だけではお客様の望む価値提供がしにくくなってきました。その頃からグループ会社ではソフトウェア開発にアジャイル開発を導入しようとしているという話もチラホラ聞くようになりました。
とはいえ自分の担当範囲であるハードウェアの組み込み開発だとガッツリウォーターフォール型で1〜2年に一回、新機種を出すというリリース間隔でしたので、自分にはあまり関係ないなと思っていました。
2012年頃、社内のローテーションでエンジニアから商品企画に異動になりました。そのときの担当はハードウェアにバンドルされるPC用のソフトウェアの企画担当となりました。
世の中的にソフトウェアの重要性が高まっている中でも、まだ当時はソフトウェア製品はハードウェアのオマケだったり、サブ的な位置づけで、まだまだハードウェアが強いというかハードウェアが偉いという時代でもありました。
そもそも私の担当していたPC用のソフトウェアは無償ツールであり、直接お金を生まないものに予算も付きません。そのため、当時はハードウェアの商品企画の中にバンドル品として予算を混ぜてもらい、ハードウェアのリリーススケジュールに合わせて動かないと開発できない状態でした。
とはいえ、この無償ツールはハードウェアを他のシステムと繋いでソリューションの幅を拡げるには必要なものでした。商談対応のためにカスタマイズの話も多くもらいます。
しかし、保守をやったことがある人にはわかると思いますが、カスタマイズ品だと新しいバージョンの標準品が出たときに差分が出てしまい、更新できません。そうなると次のバージョンアップまでにカスタマイズ内容を標準品に入れ込むことを確約しないと商談として厳しい立場になってしまいます。
まともに社内の製品化プロセスに付き合うと1年とかかかってしまうため、マイナーバージョンの設計変更扱いでリリースしていました。商談的には3ヶ月に一度、新しい機能を追加しリリースするというサイクルを続けてきました。
アジャイルな人にしてみれば3ヶ月に一度でも間隔長いだろと思われるかもしれませんが、当時の社内の常識としてリリースは短くて1年かかるという中では、かなり早いサイクルでリリースを回していたという印象です。
※社内の製品化プロセスのグレーゾーンで動いていたので、製品マネジメント部門の偉い人には目を付けられてましたが(汗)
スマートフォンとアプリの時代へ
さらに時代が進み、iPhoneやAndroidが世の中に出てきて、スマートフォンとアプリの時代になりました。2013〜2014年の当時はまだまだメジャーなビジネスシーンでスマートフォンやアプリを使うことはメジャーではありませんでした。
この頃、私もPC用のソフトウェアだけではなく、スマートフォンのアプリの企画にも携わりました。衝撃だったのはPC用のソフトウェア以上に世の中のスマートフォンアプリはバージョンアップが早いということでした。
これまた当時、会社の中ではスマートフォンのアプリのリリースについてルールやプロセスは明確になく、その中で如何に早く出すかを模索していました。
(これも色んなグレーゾーンを掻い潜って、リリースしてきました…)
ともかく他の会社より遅れている状態だったので、先ずモノマネでもいいので同じような機能を出し(他社複数社がやってるということは既に他社で価値が検証済みと解釈できる)、これもPC用のソフトウェア開発の時の成功体験?を活用して、リリースに時間をかけず、お客様のニーズに応える機能を素早くだしてきました。
そして、昨日の記事、私のアジャイルジャーニーに続きます!
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