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【仕事】たたき台という取っ掛かり

議論やアイディアを出すのに、手ぶらや丸腰は辛い…

取っ掛かりがないと進まない

会社の中で何人か集まって、ワークショップ形式にアイディアだしをする機会がありました。自分がやろうと集めたのもあり、デジタルコラボレーションツール(今回はMiroでした)に書き出すテンプレートも自分で用意して、ファシリテーションしていました。

サンプルやテンプレートも事前に用意して、アイディアだしを進めてきたのですが、参加してくれていた方々はそこそこワークショップに慣れている人たちなので、アイディアはみんなだしてくれるのですが、何となくしっくりきません。

このとき取り組んでいた内容については、事前知識や経験の差もあるため、感覚的にまだまだ発散しそうな状況でした。

当初からその1回1時間のワークショップで終わらせるつもりはなかったですが、業務負荷的には何回も時間をかけてやる余裕もなかったので、せめてあと1〜2回で集約させたかったのですが、なんとなく終わらない感じもしました。

そのとき、ある方から提案がありました。

「たたき台があるといいですねー」

確かに取っ掛かりとなるたたき台が何もない中、タイトルレベルでアイディアだしをしていても、つかみ所がなかったのかもしれません。
たたき台という、まず初期段階のベースを取っ掛かりとして、そこから膨らませていく方が、しっくりくるアイディアが出そうな雰囲気でした。

たたき台の効果と弊害

実は私はワークショップ開始前に「たたき台」を既に作ってあったのですが、ワークショップのときには出しませんでした。何故なら、いろんな人のアイディアを幅広く、自由に出して欲しかったので、自分のたたき台が思考のバイアスになってしまうと思ったからです。

しかし、実際出してみると、そこから他の方が膨らましてくれて、しっくりくるアイディアが多く出てきました。アウトプットのスピード感も一気に出た印象です。

よくよく考えれば、元々ワークショップを開催したのも自分がやりたかったという意思の元で始めています。つまり、自分の中にどうしたいか?というある程度の思いが既にあったことになります。

ただ、まだ自分の確信というものがなかったり、今後一緒にやっていく人たちとの共通認識や関わりを持ってもらうという点でも、ワークショップでみんなでアイディアだしをするというプロセスを踏んでおきたかったのです。

先に書いたように、自分のバイアスが大きく載ってしまう弊害があるかもしれませんが、その出たアイディアを巻き取っていく主役が自分なのであれば、同じ線上に仲間を乗せて、かつ自分だけのものにせず、一緒に作り上げているというオンボーディングもできるのかなと感じました。

喜んで叩かれよう!

これは個人的な感覚なのですが、そもそも最初にたたき台を作っておこうであったり、そのたたき台自体をそれなりのものに作れる人というのは、そこまで多くない気がします。

いろんな会議やワークショップに出ていても、アジェンダ(議題)はあっても、初期のたたき台は無く、手ぶら・丸腰で始まることも少なくありません。その場合には時間通り会議が収束することはあまりありませんし、「この会議ってなんだっけ?」という実施する意味さえ問いたくなります。

自分の作ったものに人からあーだこーだ言われるのは気持ち的にネガティブに感じるかもしれませんが、自分が下地やきっかけになり、対話が活発になってアイディアがたくさん出て醸成され、それと合わせてアイディアが一緒に対話したみんなのものとなり、共通認識が持てて、チーミングできるという、大きな成果に繋がるのであれば、喜んで「叩かれ台」になってみるのも良いなと思います。

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