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肉体改造体験記

ステイホームで体重が108kgまで増えてしまった。高血糖が進みこのままではまずいと思って肉体改造を決意。11か月後の2021年8月末時点では76kg前後。32kgの減量を達成した。体脂肪率は14~15%。取り組んだのは食事管理、有酸素運動、パーソナルジムでの筋力トレーニング。

ダイエット自慢をしたいわけではなく、この先の人生で気が緩むことが必ずやってくると思うので、自分への戒めとプレッシャーとして肉体改造の記録をここに残しておきたい。

2020年春 動かない生活

新型コロナウイルスの感染が拡大して巣篭もりが本格化したのが2020年3月。勤め先でも在宅勤務が始まり文字通り「動かない生活」だった。初の緊急事態宣言が発出された4月の平均歩数は1,277歩/日。仕事場である寝室とリビングルームとトイレの間を歩くだけ、そんな生活が8月まで約半年続いた。

もともと肥満体質だったものが輪をかけて増量し、体重計に乗ることすら避けていたらいつのまにか三桁、煩悩の数に達していた。

2020年秋 肉体改造開始

2020年9月。隔月の血液検査の結果は悪化。空腹時血糖は145mg/dl、HbA1cは7.7になっていた。これまでにない悪い数値。空腹時血糖は100未満、HbA1cは5.2以下が基準値だと厚生労働省は言っている。基礎疾患持ちが新型コロナに感染すると重症化しやすいと言われていたこともあって重い腰を上げた。

思い立ったが吉日。医師から検査結果を聞いた日の翌日、2020年9月27日の朝からウォーキングを始めた。重い体でジョギングすると膝の負担が大きいので歩くことにした。7kmを1時間40分かけて歩いた。1km当たり約13分の超スローペース。それでもぐったりだった。昼寝せずにはいられなかった。

11月になると雨が降らない限り毎日ウォーキングをするようになった。この頃には10kg減量し二桁の体重が定着していた。年末年始もウォーキング。元日の朝は氷点下2度という寒さだったけど、何枚も着込み手袋をして歩いた。

2021年春 体重減少と停滞期のはざまで

半年経った2021年3月には20kg減量を達成。ゴールデンウィークもただただウォーキングを続け、25kg減量も現実のものとなった。でもBMIが22となる理想体重にはまだ隔たりがある。

それまでの間、何度も停滞期を迎えていた。何週間も体重の横ばいが続く。2kg減った翌日に3kg増えたりする。肉体的にではなく精神的にきつい。80kg台中盤はキープしていたもののそこからなかなか減らない。

2020年11月から摂取カロリー、消費カロリー、栄養バランスを半自動で管理してくれるiPhoneアプリの「あすけん」を使っていた。

カロリー計算はしていたけど、糖質制限に偏りすぎて栄養バランスは無視していた。そこでもう一段レベルアップすることにした。栄養バランスをしっかり見直すこと、そしてウォーキングという有酸素運動一辺倒から脱却して筋トレを取り入れること。

それまでも区営ジムで自己流の筋トレはしていたけど、これといった成果を得られていなかったのでパーソナルトレーニングジムに通うことにした。幸い自宅から徒歩5分のところにジムが開店していた。

2021年夏 筋力トレーニング

2021年6月からウォーキングとパーソナルトレーニングとより踏み込んだ食事管理を並行することにした。

この頃には平日6km、週末各20km、一週間当たり70km、月間300kmを歩いていた。食事もたんぱく質多め、脂質控え目、炭水化物適量、一日の摂取カロリーは基礎代謝プラスアルファ程度の1874kcal前後に抑えるようにしていた。

ウォーキングをするために特別な身体能力はいらないけど、筋トレは別。あすけんに並んで肉体改造を手伝っていただいたのが月島駅の近くにできたSRPD Gymのパーソナルトレーナー森谷さん。

ウォーキングで体脂肪は減ったけど筋肉も落ちていたからなんとなく貧相な体になっていた。ここから平均週2回のペースでパーソナルトレーニングのセッションを受ける生活が始まった。

ウォーキングをしていたのでふくらはぎの筋肉だけは発達していたけど、その他が壊滅的だった。左右の脚を前後に開いて上下運動するスプリットスクワットを一つとっても膝がぶれるし体がふらつく。

トレーナーの森谷さんには根気強く指導してもらった。挑戦してみたもののできなくて簡単な動きに変更したメニューもあった。だけど、できなかったことが少しずつできるように変わってきた。軽いウェイトしか扱えなかったものが少しずつ重いものを扱えるにようになってきた。

自重やフリーウェイトを使ったメニューだけではなく、ひたすら心拍数を上げる種目もやった。50を過ぎて心拍数150を超えると相当きつい。だけど、自分の目標や体に応じたメニューにチャレンジすること、その結果少しずつ肉体が成長していくことが楽しかった。

結果にコミットすることで有名なジムは1セッションあたりの単価を計算すると約2万円からのスタートだった。それに対して森谷さんのところは3分の1以下の単価。短期集中で高額な料金プランとするのではなく、リーズナブルな価格で長期継続を目指してもらうというコンセプトも自分が求めていたものにあっていた。

2021年9月 肉体改造の結果

2020年9月末から2021年8月末までの11か月の肉体改造を経て、体重は76kg台まで落ちた。ちなみに、無理な絶食やカロリー制限はしていない。続かなくなるからだ。妻に協力してもらい鶏もも肉より鶏むね肉とか脂質過多には気をつけていたけど、炭水化物(糖質+食物繊維)は摂っていたし目標摂取カロリーに届かないときはつまみ食いもしたし、月に一度のチートデイで満腹になるまで食べた。

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この写真はウォーキングを始める前の2020年8月に撮ったもの。全体的にパンパンだし、皮下脂肪が相当ついている。それ以上に内臓脂肪も多かったと思う。

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そして、次の2枚の写真は2021年6月の筋トレ開始前と3か月の筋トレを行った後の2021年8月の比較。初回の筋トレ前の体重は84~85kg、3か月の筋トレ後は76~77kg。3ヶ月で8~9kg減という結果だった。

停滞期は脱した。そして数字以上に体が結構変わっている。全体的に弛みがなくなり、姿勢がよくなった。筋トレの楽しさも知った。

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ウォーキング直後の瞬間風速なら74kg台になることもあった。身長183cmの理想体重が74kgらしいので、概ね目標は達成。かつては30%を超えていた体脂肪率も14~15%と満足な値になった。

筋トレをするなら、初心者であればあるほどパーソナルトレーニングで専門家から教わる方がいい。なぜなら、素人のうちは正しいフォームを知らないからだ。それに加え、そのメニューはどこの筋肉に効かせるものなのか知識がなければ分からないので単に体を動かしているだけということになりかねない。正しい知識、正しい姿勢が分かっていないと怪我をするかもしれない。

とりあえず短期的なゴールはひとまず達成。でもこれまでの行動をここで辞めてしまうと元の木阿弥。長く続けないといけないはずで、そのやる気の維持がこれまで以上に大変だろう。

Stay fit

トレーナーの森谷さんから教わった教訓 "Stay fit"。そういえばfitnessという言葉はよく聞くけどfitという単語が何を意味するか考えたことはなかった。"合う"、"適合する"という動詞(例: This cap fits me.)は知っていたけど、形容詞だとなんだっけ?と思って調べてみた。すると

【形容詞】[体が]健康な、元気な、壮健な

と書いてある。Stay fitとは健康であり続けること、健康を維持すること。一時的な体形改善、体質改善ではなく、よい状態を継続すること。

次のゴールを定めないといけない。理想体重という明確な数値目標があった減量よりもこの後が難しい。

さあ、あとは自分との戦いだ。


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