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長期のキャリアプランは有効に働かないかも、という話

 キャリアの道筋を自分で描き、理想を持っておくことはとても重要だと思う。しかし、世の中の変化はとても激しい。10年後の社会ですら、正確に予想することはとても難しい。5年後でさえそうかもしれない。そういう世界において、長い期間のキャリアプランを持つ必要性、そして有効性は果たしてどれくらいのものなのだろうか?

 結論からいうと、もうその有効性は、全員には当てはまらなくなってるといえる。昔はそれで良かったかもしれない。一つの専門性を深く極めることが美徳とされていたし、それで組織も社会も回っていた。専門家として尊敬され、一生の幸せなキャリアを終える。

 もちろん、ある特定領域の専門職や業界においては、まだ変化が少なく、長期にわたるキャリアプランが有効な場合もあるだろう。しかし、そのような性質の仕事は急激に減りつつある。例えば、これまで長く安泰だと思われていた会計分野の専門職でも、AIの台頭などにより今後の働き方の大きな変化が予想されている。これまでのスキルややり方では、途端に立ち行かなくなってしまう可能性があるのだ。たとえ10年、20年単位の盤石のキャリアプランを持っていたとしても、それが陳腐になってしまうということが起こってしまう。

 長期のプランを持つこと自体はよい。それは人生のビジョンともリンクする。大事なのは、一度キャリアプランを作ったからといって、安心してそれに寄りかかってしまってはダメだということだ

 大手企業にいる人も同じ。入ってしまえば、キャリアプランは会社に任せっぱなしという人も多かっただろう。しかし、40代に差し掛かると突然リストラの対象になってしまう厳しい世の中だ。「定年まで働く」以外のオプションを持っていなかったとしたら、リストラ対象になった時点で時すでに遅しだ。第2、第3のプランを持っていなかったため、途端に路頭に迷ってしまうことになる


 ではどうすればいいか。長期のキャリアビジョンを持っていたとしても、もう一方で、3年、5年くらいのスパンで自分の未来を区切り、短期的なプランを並行して持つことだ。たとえ5年後に今の仕事の価値が無くなったり継続できなくなったとしても、常にその次に備えておく。

 だから、遠い未来の最終的なゴールのために我慢して何かを続けるという視点ではなく、今、何をやれば自分の価値が常に最大化できるか、という視点も持たねばならない。そしてそれは、できれば自分の好きなことがいい。長期的な観点からの「修行」ではなく、いま自分が、最も価値が高められることを手がけることが重要だ。

 それを繰り返していると、世の中のトレンドに乗ることができ、その時点で最も高い価値が蓄積されていく。そして世の中の変化に合わせ、柔軟にキャリアの方向の舵を切りやすい。世の中に何が起ころうとも、常に自分が必要とされるポジションを築いておく戦略、これを持たねばならないのだ。後から振り返ってみると、それが、高い価値が積み重なった、他の人には真似できないユニークなキャリアパスになっているはずだ。

また、キャリアアップに必要な情報、キャリアチェンジの際に気を付けることについては、常に自分自身でも情報を集めて整理しておく姿勢も重要だ。例えばスタートアップへの転職を考える場合は、キープレーヤーズの高野氏 などの助言が参考になる。



 キャリア戦略は、結局のところ自分自身の責任において、自分で作っていくしかない。積極的に情報を集め、専門家の意見も聞きながら、常に「今、どういう行動をすべきか」ということをしっかり考え、動いていきたいものである。


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