【PART7】ルーティーンのメリット、デメリットについて

ルーティーンとは

ルーティーンとは決められたタイミングで繰り返し行う、一定の行動パターンのことです。意識的に行うルーティーンと無意識に行うルーティーンに大別できます。

ルーティーンのメリットについて

1.一般的によく聞くメリット
イチローや五郎丸のようなスポーツ選手が試合中に繰り返し行う行動は、意図的に自分の状態をベストな状態にするための行動といえるでしょう。縁起の良い行動と同じで、やることによって精神が落ち着くといったところでしょうか。

2.マニアックなメリット
イチローが打席に立った時に行う行動は、打席に立つというイベントが契機になって初めて行われます。これは、ある一定のイベントが発生した際に、必ず行う行動とも言えます。この必ず行う行動というものは、最初は意識的に行っていると思いますが、繰り返すうちに無意識で実行できるようになります。無意識にできるということは、他の行動に意識を集中できるということにつながるため、サッカーや、格闘技、対戦ゲーム(アクション)などのような、同時に複数の選択肢を考えながら行動する類のものでは非常に有用になります。

例えば、選択肢A、B、Cについて、それぞれ33%ずつ意識を割いているよりも、Aの場合は無意識に行動、B、Cの場合は50%ずつ意識を割くという状態のほうが良い結果をだすことができます。

しかし、無意識に行うというのは結構な練習量が必要であるため、「Aの場合はこう」といったルーティーンをひたすら繰り返すしかありません。訓練する方法としてもっとも手っ取り早いのは、Aの行動をしながら、意識的にBの行動をするということです。ポイントは、Aの行動をしている際は、意識的にBのことだけを考えるということです。最初は難しいと思いますが、やってればそのうちできるようになります。人間には慣れという機能がそなわっているので。

ルーティーンのデメリットについて

前述の1でご紹介した内容についてはデメリットのようなものはありません。しかし、2で紹介した無意識のルーティーンには、気を付けないといけないポイントがあります。

先ほどはサッカーなどの対戦する類のものを例に紹介しましたが、同様の考え方は仕事においても活用できます。仕事をするうえで、多くの場合、決まりきった事務などがあると思いますが、このような事務も意識的に無意識にできるようになるまで訓練することで、同時並行で数多くの作業をこなせるようになります。しかし、行動を無意識に行うということは、意図的に、ミスが発生していないかをチェックしていないことになります。無意識の行動のなかに、チェックするための行動をあらかじめ設定しておくことで、ある程度のミスは回避できるようになりますが、実際上、ミスというのは自分を取り巻く環境の変化によって簡単に引き起こされるものなので、注意が必要です。

よくある例をあげると、事務で使っているドキュメントのフォーマットが微粒子レベルに変化しているのに気づかずに、提出してしまうなどです。

最後に

無意識のルーティーンというものは、使いこなすことで多くのことを並行的に行うことができるようになりますが、ミスに気付かない可能性もでてくるので、意識して定期的なチェックをするほうが身のためです。

ただ、無意識のルーティーンで抽象化、具体化などができるようになるとラテラルシンキングへの近道になるため、日頃から意識的に連想などを繰り返してみるのもいいかもしれません。

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