JMPで作る「ツリーマップ」

統計解析ソフト「JMP(ジャンプ)」は、簡単な操作で分かりやすいグラフを素早く作成できます。

単なる数字の羅列のデータを眺めただけでは気づけない特徴を見つけられるので、そこから次の施策を考え、実行に移せるメリットがあるのです。

その例として、今回はJMPで「ツリーマップ」を作ってみます。私は温泉が大好きなので、温泉に関するデータでグラフを作ってみると、何か面白い気づきが得られるかもしれません。

ツリーマップとは、さまざまな色とサイズの四角形を使用してデータの階層構造を示すグラフで、カテゴリ数が多いときに四角形のサイズで度数を分かりやすく比較できるといった特長があります。

数ステップで本当に簡単にグラフが作れます。さっそく試してみましょう!

■セットアップ

まず、JMPを起動します(まだインストールしていない方はこちら[トライアル版]からダウンロードしてください)。

■ツリーマップ

1.対象データを開きます。
「ファイル」>「開く」で開けます。

画像1

こんな感じで開けました。

画像2

このデータテーブルは、以下のWebサイトを参考にして作成したものですが、皆さんの手元に適当なデータがない場合は、「ヘルプ」>「サンプルデータライブラリ」と進み、お好みのデータを選んでください。今回は「Cities.jmp」あたりが試しやすいかもしれません。

【出典】
環境省 令和元年度温泉利用状況
https://www.env.go.jp/nature/onsen/data/index.html

国土地理院 令和3年全国都道府県市区町村別面積調(10月1日時点)
https://www.gsi.go.jp/KOKUJYOHO/MENCHO-title.htm

2.メニューから「グラフ」>「グラフビルダー」を選択します。

画像12

3. 次に、上のアイコンが並んでいるなかから、ツリーマップのアイコンをクリックします。

画像4

4. ここで、左の列ボックスには「都道府県」「面積(㎢)」などの変数が並んでいます。今回はこの中で「都道府県」「温泉地数」「年度延宿泊利用人員」の3つを用い、各都道府県の温泉地数と宿泊客数の関係をツリーマップにしてみます。温泉地の数が多ければ、宿泊客数も多くなりそうですが、実際はどうなのでしょうか。

ではやってみましょう。「温泉地数」については、ツリーマップを構成するそれぞれの長方形の大きさで表現します。また、利用客数(「年度延宿泊利用人員」)の大小は、長方形の色の濃淡で表せば見やすくなるかもしれません。

そこで、まず列の選択ボックスから、「都道府県」をXゾーンにドラッグ&ドロップします。同様に「温泉地数」を「サイズ」に、「年度延宿泊利用人員」を「色」にドラッグ&ドロップします。

画像5

すると、下のようなツリーマップが表示されました。

画像6

5.でも、このままでは少し見づらいですよね。レイアウトを変えてみましょう。左の「レイアウト」>「長方形分割」を選択します。

画像7

すると、少し見やすくなりましたね。長方形分割することにより、サイズに指定した「温泉地数」が多い順に左上隅から右下隅に配置されました。

画像8

6.このままでも構わないのですが、せっかく温泉をテーマにしているので、長方形の色を温泉っぽく変えてみましょうか。

右の色がグラデーションになっている部分にカーソルをあわせ、右クリックし、「グラデーション」を選択します。

画像9

次に「カラーテーマ」の色がグラデーションになっている部分をクリックすると、様々なカラーテーマが表示されるので、ここは温泉っぽい温度感が表れている(?)ものを選んでみました。

画像10

7.完成です!このツリーマップでは、長方形のサイズが大きい都道府県ほど温泉地数が多く、色が濃いほど利用客数が多いことを表しています。

画像11

このグラフを見て、皆さんはどのようなことに気づきましたか?

パッと見て、真ん中あたりに位置する「静岡県」が目立っていますよね。すると、「すぐ近くの同じような温泉地数の都道府県と比べて、利用客数が多いな。なぜだろう?」といった疑問が湧いてきます。

そこから「静岡県の温泉地といえば、熱海、伊東、修善寺が有名だけど、観光客をひきつけている新しい試みをしているのかな?」といったように考えが進んでいき、データから考察を深めて新たな知見を得られる流れが生まれます。

データ分析において、データの可視化の重要性が占める割合は大きいです。ツリーマップは優れた特徴を持つグラフなので、ぜひ皆さんも試してみてください!

■ さあ始めよう!

JMPの全機能を30日間試せるトライアル版で、データからさらなる情報を導き出せることを実感してください。
さあ始めましょう。ダウンロードはコチラ

■ JMPについて

JMP(ジャンプ)は世界中のエンジニア、データアナリストに選ばれているインタラクティブで可視的なデータ分析ツールです。

< SNSで様々な情報をお届けしています >

Facebook
Twitter


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?