「性に関する覚書」
結んだ髪を解いたら
夕暮れの先まで飛んでいけ
わたしの声は
もっと遠くで、もっと自由になる
女の子は誰でも、
綿あめみたいにくるくる回して、
雲に向かって飛んでいけばいいんだよ。
見えなくなるまで遠くに行けば
空みたいに青くなれるし、
窓を叩く雨音は、
いつだって空から降ってくる蜂蜜みたいだ。
もしもわたしの体が、
いつまでもわたしの体なら
性別なんて脱ぎ捨ててやる。
もしもわたしが性別を持って生まれたのなら、
きっと神様から愛されなかったに違いない。
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