『ブラックアウト』

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静けさが黒く響くと
心臓は
寂しさの中に溶けていく

道端に捨てられた空は
灰に覆われて
コンクリートの湿ったにおいが
オイルに塗れた貝殻のように
鼻をさす

私は声を押し殺し
真っ黒な目で落ちてくる夜を
眺めながら
ただつぶされるのを待っている

斑模様の谷底には誰もいない
星なんかどこにも見えない
海には入る隙間があっても
雲には隙間なく
びっしりと夜が敷き詰められている

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