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日本語文法の難しさとは何か

「日本語は難しいからねー」という言葉を耳にしたことはありませんか。

日本語には確かに難しいところもありますが、特殊で難解な言語とまでは言えないと思います。

日本語の簡単なところ

・発音が容易(拍が大事なシラブル言語、高低アクセントで、リエゾンなどはほぼない。中国語は四声、ベトナム語は六声、広東語は九声もあるとか)

・時制や人称による動詞の細かい活用がない

日本語の難しいところ

・表意文字(漢字)と表音文字(ひらがな・カタカナ)の併用。これは中華圏以外の人々が日本語を学ぶときのハードルになっていることは否定しません。

・格助詞と副助詞

・視点による違い(自他動詞、授受、受身、使役、使役受身、敬語)

・連体修飾


わたしは新人のときに質問に答えらるかどうか、ビクビクしながら授業をしていましたが、難解とされる文法項目がわかってからは、質問される前に解説していました。

難しい文法項目は習得にも時間がかかるので何回説明してもいいし、いろんな教師からのインプットがあるぐらいでちょうどいいのです。怖がらずに解説をしましょう。学生は「はじめて聞いた」という新鮮なリアクションをしてくれることが多いです(笑)

500文型の教案を作らなきゃ! と焦る必要はありません。重要な項目を押さえておけば何とかなります。

原沢伊都夫先生の考えて、解いて、学ぶ日本語教育の文法で、日本語の核の部分を把握することをおすすめします。あとは応用で何とかなります。この本は日本語教師の自主学習本としては一番おすすめです。

現在、原沢先生は静岡大学を退官され、フリーで活動されているそうです。セミナーなどもされているようなので、興味のある方はホームページをチェックしてみてください。

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