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撮って出しの写真にも個性がある

どうも、じぇいかわさきです。

今日はいつも撮っている写真についてお話をしていきます。

マクロで昆虫写真を撮る時には、基本RAWデータで撮影するのですが、街角スナップなどはほとんどが撮って出し状態です。


そもそもRAWって何?

写真を趣味で深くまで追求していなければ、あまり気にすることが無いキーワードかもしれませんね。


RAWっていうのは生っていう意味で、ウィキペディアでは以下のように書いてあります。

RAW画像(ローがぞう、英: Raw image format)は、デジタルカメラなどにおける完成状態にされていない画像データのことである。英語でRawは「生」「未加工」を意味するものの、未加工ではない画像データをRAW画像と称していることもあり注意を要する。
かつてはいわゆるベタ画像のことを指すこともあったが、2000年代に入ってからはデジタルカメラやイメージスキャナ等における「未現像」データのことを指す場合が多い。
ウィキペディア



一般的なデジタルカメラは、撮った写真をSDカードなりに記録する時に、カメラ内部にある電子処理部分でJPEGに現像します。

簡単に言えば、フィルムで撮った写真がRAWで現像して定着させたのがJPEGって考えてもらえれば良いかな。


RAWの場合は生なので、全ての色でデータが作られているんです。だからデータ容量も大きく、フルサイズ一眼だと1枚20MBとかになります。


じゃあ撮って出してって?

これは先程書いたように、カメラの中に電子基板でRAWデータをJPEGに現像しております。その時に使用されるデバイスが、画像処理エンジンと言われるカスタムLSIなんですね。


このカメラが持っている画像処理エンジンで現像した写真を撮って出しっていうんです。


先のRAWの場合には、現像アプリというものがあり、その現像アプリをPC上で使用するので、基本的にはカメラメーカーに依存せず、そのが現像ソフトの特徴が出てくるんです。


簡単に言えば、画処理エンジン(カメラ内)= 現像アプリ(PC内)って事ですね。


だから、撮って出しをするとそのカメラメーカーの特性がそのままJPEG写真になって現れてくるんです。


昔、フィルム時代にもフィルムメーカーの違いにより色具合が変わるって言われてました。


同じ事が見て分かるのがLCDテレビですね。家電ショップに行き、たくさん並んでいるLCDテレビの前で見ると、同じ番組を再生しているのに色合いが違うのがよく分かると思います。


LCDパネル自体の製造メーカーはほぼ同じですから、色合いが変わるのはそのテレビメーカーの画像処理LSIの特性になります。


撮って出しはカラーよりモノクロの方がもっと分かる

なんで撮って出しの話をしたかと言いますと、人間が目で見た色彩と写真で写した色彩って、実際には色彩のズレが生じているんです。


あれ?もっと赤かったと思うのにとか、空ってもっと蒼くて藍色のようなかんじだったけど。そういう経験したことないですか。


だから、ちょっと旅行に持っていこうとしているデジカメだって、自分のイメージに近い色彩の物を選んだほうが、思い出に残った写真の受け方が違ってくるんですよ。


カメラなんてみんな同じ、そんな事は絶対ありません。


特にデジタル一眼レフを使用している人は、CANON派、Nikon派、SONY派とか分かれると思います。保有しているレンズの関係もありますが、基本は色彩イメージが自分に近いからだと思うんですよね。


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この写真は、EOS-M3にMIR-1Bと言うオールドレンズを付けて写したものです。

オールドレンズの特徴である、ピントが合っている部分のシャープさとそれ以外のまろやかさの特徴が出ている1枚です。


これがM3からの撮って出しの画像です。この場合には、M3のが処理エンジンの特性と、オールドレンズの特性の2つの要素によって変わってきますね。


ちなみに、自分はCANON派です。古いEOS 5DMk2、EOS Kiss3、そしてEOS M3を使用しています。街角スナップはM3が専門ですね。


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これは同じM3ですが、BTKと言うオールドレンズを使って写したものです。

先のMIR-1BとこのBTKを比較すると、こちらのBTKの方が全体的のシャープさとコントラストの良さが出ている感じですね。


このBTKはCarl Zeiss JenaのBiotarを複製したロシアンレンズHeliosのプロトタイプです。BTKの後、Helios44が生まれました。


でも自分が一番好きな色彩を出しているのがこちらです。

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これはイメージセンサーの大きさがフルサイズでもなく、APS-Cでもないマイクロフォーサーズの写真です。レンズも交換できない、いわゆるコンデジと言われているものです。

しかし、明らかに撮って出しの写真ですが前の2枚とは比較にならないほどモノクロ階調とコントラストが出ているんです。



名機と言われる所以

さっきのイチオシ写真は、コンデジはコンデジですがLeica d-lux typ109なんです。

パナソニックのOEMじゃないかって言われるんですが、パナソニック製はMade in ChinaでLeicaはMade in Japanなんです。しかも、画像処理エンジンのFWが異なっており、Leicaが自らのレンズに合わせて作ったものです。

レンズもライカ DCバリオ・ズミルックス f1.7-2.8/10.9-34mm ASPHですからね。

コンデジとは言え、ライカの色合いそのものなんです。

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この写真を見てください。

日中なので露出を下げて居るのですが、見て頂きたいのは中央の人物です。浮かび上がって立体感がものすごく有ると思いませんか。

コンデジだからといって手を抜かない、名機Leicaと言われる所以だと思います。


このカメラ、Leicaと言うバッジが付くとパナソニックの倍の値段になるのですが、コンパクトカメラでここまでの画質を再現してくれるのであれば、高い買い物では無いと思います。


直ぐに陳腐化するようなものではなく、本当に壊れるまでずっと使っていけるカメラだと思います。

これを買ってから、デジタル一眼もLeicaのMシリーズが欲しいのですが、レンズと合わせて車1台分は流石に手が出ません。

いつか程度の良い中古が出てきた時、手に入れたいと思っております。


画像5

モノクロ中間調の再現の仕方がホント素晴らしいですよね。


写真を本気で楽しむのであれば、やはり自分のイメージしたものとおなじものが撮れるカメラを選びたいですね。


現像アプリで加工すると、どうしても不自然になりがちですから。


あなたもお気に入りの1台を見つけてみませんか。


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じぇいかわさきです。生産技術者として35年、今まで培った経験とスキルを元に、ものづくりに関わる世の出来事に対して思ったことをホンネで書いてます。ノウハウやアイデアもありますよ。 また写真も全力で撮っています、気に入った写真があればサポートや感想をぜひお寄せください。