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ちょっとしたジョークが教えてくれた、言葉のあいまいな側面

昔聞いた話でこんなことがありました。

ある会社に、かわいい女性社員が入社してきたそうです。

男性陣はその女性の気を引こうと、まずは趣味の調査から開始。
「何が好き?」という質問に対し「イチゴが好きです!」と答えたので、翌日男性社員たちはこぞってイチゴを持ってきました。

さて、それをもらった女性社員は大喜び。男性陣も「これは大成功だ」と思った矢先、女性はひとつのイチゴパックを眺めて語りだします。

「この農家さんは肥料にこだわりがあって、過去には表彰されたことがあって、めちゃくちゃ好きなんです!」

はい、男って浅はかな人間ですね……という話がしたいのではなく言葉って怖いですねって話です。

確かに女性社員は嘘は言っていません。イチゴが好きなんです。

ただ、その好きの度合いや対象が違う。女性はイチゴガチ勢(なんてあるんですかね?)で、好きの対象はイチゴそのものと生産農家だったってオチ

それが招いた誤解の産物がこの話です。


どうやら何か創作された例え話のようですが、同じ「好き」でも受け手と発し手の認識が違えばおかしなことになるって話。

日常よく使う言葉でも、人によって受け取り方が違うといういい例だと思います。


最近、クリエイターさんの営業文を見る機会が増えたのですが、やたらと同じ言葉が目に付く。

例えばユーザーファースト。大事なことなんですが、この言葉を使うことでめちゃくちゃボケます。解像度が下がる。

何がどう読者目線なのかを明確に書かずに「読者主義」「読者優先」「ユーザーファースト」なんてなんとなくかっこいい言葉を使うからよくわかんなくなるんですね。

イチゴの話ではないのですが、その人が何をもって「ユーザーファースト」としているのかを明確にしないと、ミスコミュニケーションやトラブルにつながりかねません。

ポートフォリオ書いたり提案文書いたりするときは、自分自身で言葉の意味や対象・内容を深堀してみたらいいと思います。


言葉遊びみたいな話ですが、実際に起こりうるから難しい。

結局、言葉の意味って大枠は同じなんですが、詳細を突き詰めていけば全然違う意味になることがあるってお話です。

ポートフォリオや営業文もそうですが、仕事でも同じことが言えるので我々物書きは難しい仕事をしているんだなぁと思います。

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