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物書きを辞めた理由
私のことではありませんよ(笑)元新聞記者さんのお話です。
先日お話したこの方は、私が物書きであることを伝えるとこんな質問を受けました。
「久保田さんは何のためにライティングしてるんですか?」
それに対する私の回答。
「なんのライティングかによりますけど、基本は顧客と読み手が『いいもの』と感じてもらえるものを提供したいからですね」
「…久保田さん、新聞記者にはならん方がいいですよ。イライラします。」
なんか意味深な回答が返ってきました。
その方自身は現在はフォトグラファーで、文章の世界にはいません。
しかし、なぜ彼がそういうのか?疑問に思ったので聞いてみました。
「最近、スクープって聞かないでしょ?あれ、記者の怠慢なんです」
ハッキリ言ってくるこの方によれば、今は昔みたいに張り込んでものを書くことはないし、決まった時間に取材すればいいということだったんですね。
つまり、以前みたいな「これを報道したら世界がひっくり返る!」という気概をもっている人はあまりいないとのこと。
その役割は週刊誌でしょ?みたいな雰囲気もあるらしく、本気で報道に携わりたかった彼は退職して今の道を歩んでいるそうです。
この方は某食肉偽装事件の報道にも関わっており、全国紙で初めてすっぱ抜いたのにも関与していたそうなので、気持ちの伝わり方が違いました。
何と言いますか、社名という肩書だけで新聞社やマスコミに入った人が多いんではないかとも分析されています。
インタビューをする人である以上、相談者の中には社会を変えたいと思っている方も少なくありません。
むしろ多い。実体験でしかわからないことを、当事者として発信したいという方はたくさんいます。
文章を使って発信をお手伝いする仕事である以上、こちらの事情で情報を捻じ曲げてはいけません。短縮してはいけません。
また、私の感性だけで「面白い」「面白くない」を決めるのも違うと思います。
相談者になりきって、何が問題なのかを明確にし、そしてなりきって文字に起こす。
この一連の心持を大事にして、本気で相談者が思い描く未来に近づけるようなものを作りたいと思った出会いでした。
ちゃんちゃん♪
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