【詩】境界


閉じられた世界。僕のいる世界。
それはまるで、ワカサギ釣りのカタツムリテントのよう。
風に強くて、丈夫で安定、生きていくには申し分ない

だけど、少し寂しいんだ



幹線通り沿いのアパート
ベランダで洗濯物を干す

揺れる洗濯物
花粉を吸ってしまったことに気づく
くしゃみ1、くしゃみ2、くしゃみ3。


テントを、
開けてみないとわかんない
新たな地がどうかなんて。

窓を、
開けてみないとわかんない
だんだん春めいてきたことなんて。

一歩、
踏み出してみないとわかんない
外の世界なんて。


早く、開けてみたいよ

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