Jisuke_Crayon

ふと、詩を書いてみようと思い立ち、はじめました。

Jisuke_Crayon

ふと、詩を書いてみようと思い立ち、はじめました。

最近の記事

金曜21:30

乗り込んだ帰りの電車。 いつもとちがう客層。 皆なんとなくそわそわ。 今日は金曜日。 行き交う人々は浮き足立つ。 金曜の21:30。 一体どこからこんなに人が湧いてくるのか ピンクの髪、ピカピカのTシャツ、見たことのない靴 今日という日まで自分を労うために おめかしして街へ繰り出すの。 今週もおつかれさまでした。 まだまだ明けない金曜日、思う存分楽しみましょう

    • 【詩】タンシチュー

      昨年12月、友人に子どもが産まれた。 本日3月19日、あたたかくて風も少ない春日和 こどもを見に行く。 旧岩崎邸庭園を横目に歩き 湯島天満宮を抜けて登ると、 ん、何やらどっしり見えてくる 山吹色の重厚な佇まいのマンション。 悪い人なんかきっと住んでやしない。 インターホンを2回押し エレベーターで登ってドアを開けると、 ん、何やらゆったり焚き火の似合ういい香り 赤みがかった茶色の濃厚なスープ。 ストウブ鍋には人参じゃがいもペコロスごろごろ 大きなタン、噛まなくても綻

      • 【詩】赤は素敵

        繁華街の雑居ビルの4F。そこは異国の食府。 低い天井、切れかけの蛍光灯、つんと赤い匂いがマスク越しに香る 四川麻婆、愛玉子。友人は紅油水餃を。 建付けの悪いパイプ椅子に座りながら、ただひたすらに口へと運ぶ 言葉が通じなくとも、隣席と美味しさを分かちあえば、 空腹と心、双方満たされたり。 帰りの寄り道、西武のデパ地下 長いガラスケース、橙色のライト、ぎゅんと並ぶ惣菜コーナーを横目に進む ひときわ目立つ人だかり、視線の先には道明寺桜餅。 ああ、桃の節句だったかと

        • 【詩】春の便り

          駅前のミスタードーナツ。 今月末で無くなるらしい。 俺の朝飯として一役買ってくれた、 フレンチクルーラーにはもう会えない 毎週月曜にあの子が見ていた占い。 もうすぐ掲載終了らしい。 拠り所がなくなると、 人って途端に不安になるんだな 来月には他のテナントに 夏ごろにはまたどこかのメディアで フレンチクルーラー×2個、 腕の中の紙袋。 駅のホームの屋根、途中からは無くて、 左足だけ日差しに飛び出してみる 体半分だけ眩しい。 春一番、吹くと仄かにドーナツの香り 今日も

          【詩】境界

          閉じられた世界。僕のいる世界。 それはまるで、ワカサギ釣りのカタツムリテントのよう。 風に強くて、丈夫で安定、生きていくには申し分ない だけど、少し寂しいんだ 幹線通り沿いのアパート ベランダで洗濯物を干す 揺れる洗濯物 花粉を吸ってしまったことに気づく くしゃみ1、くしゃみ2、くしゃみ3。 テントを、 開けてみないとわかんない 新たな地がどうかなんて。 窓を、 開けてみないとわかんない だんだん春めいてきたことなんて。 一歩、 踏み出してみないとわかんない 外の

          【詩】境界

          【詩】背負って預けて

          ある人は言う。 人の思い、一つ一つ背負ってしまう貴方は。 この仕事、きっと向いてないよ 背負うの重いね、思いが重いね。 途中で、うん、多分登りきれない 昨日観たe-sports大会。Overwatch。 リーダー、キャプテン、エース、コーチ 全て背負ったその人は、 ちゃんと背負ってた。けど登りきった。 掴んだ2連覇、 でも荷物を預けてたの、 前と後ろ、ちょっとずつ。 共にダイブする、その瞬間、 信頼という荷物を仲間に 背中だけは重い いろんなとこ、預けて

          【詩】背負って預けて

          【詩】春隣

          「求めよ、さらば与えられん」 何かを得る為に、頑張るのか 頑張る為に、頑張るのか 3年ぶりのコンサート めぐろパーシモンホール 舞台の床に、淡白い豆電球。 響くコントラバス バルコニー席で1人踊る 雨を避けるフード服 ニット重ね着まだ少し、肌寒い Yet To Come in Cinemas. 踊る報せが舞い込んだの。 もうすぐ春。 新たな地で、また頑張るだけ

          【詩】春隣

          【詩】地球照

          あきらめる。 星空に冷たい頬。顔に刺さる痛い風。 心の動きだけ、敏感 じぶんと他人は分かり合えない。 それに気づいて、開き直るのは 悪いことではないみたい。 筆圧は8192段階。 自分の移り気も、それくらい ハンモックのような細い月。今日は地球照。 私の気持ち、ゆらゆらと。

          【詩】地球照