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【接客の基本】5つの手順でアウターをスムーズで綺麗に着せつける方法

 こんにちは、ファッションアドバイザーのkikiです。

ようやく気温も少しずつ春めいてきてお店は春服で溢れていますね。

そんな中でも今からはスプリングアウターの需要が高まるシーズンに突入。
ご試着をお求めのお客様が増えますね。

そんな時にスムーズで綺麗にお客様に着せ付けれるかどうかで
見え方の良し悪しも変わってきますし、私たちの腕の見せ所です。
基本的なところですが大事なところなのでおさらいをしましょう。

そして新しいスタッフが入ったり、実売期に入る前は
既存のメンバーとも出来ているかどうかロープレで確認をしてみるのもいいと思います。

では順をおって見ていきましょう。

1、鏡の前やフィッティング前にご案内
2、着せやすい体制に促す
3、フィッター
4、反応
5、脱がせる
6、まとめ

1、鏡の前やフィッティング前にご案内

客「これ試着してみたいんですけど」
ス「ありがとうございます、こちらにご案内いたします」

五指を揃え誘導したい方面を刺し、お客様より先に立ち斜め向きに体を傾けながら鏡の前にご案内。背中を向けてスタスタ先に行かれるよりも
体を斜めにして歩く方が気遣いが伺える。
そしてアウター試着をフィッティングルーム内にご案内するスタッフも時々いますがこれはいろんな意味でもったいないです。
フィッティングに入れてしまうとお客様がご自身で確認して
合ってないと判断したら購入を断られますねよ。
でも本当に似合ってないのでしょうか?
今日のスタイリングにたまたま合っていなかっただけかもしれませんし、
そもそも着方が雑で綺麗に見えていなかったのかも。
あとは初めて着るデザインだと本当には似合っているのに
お客様からしたら見慣れていないという判断だったかもしれません。
あとは靴を履いて明るい外で見てみると意外と良かったというお声も
実はとても多いです。
その変のFAとして大事なアドバイスがフィッティングルームにお通しすることで出来ない可能性が出てきてしまいますよね。
今上げた内容は接客をしているお客様に対してのもったいない理由。

もう一つはフィッティング内ではない外の鏡で着せつけると他のお客様にもたらす効果があるからです。通路を歩いてるお客様や店内でお買い物をしているお客様の気持ちになってみましょう。
店の外の通路を歩いているお客様は外から試着シーンを見ると
「あれ人気なのかな?なんか素敵に着てる」
と興味を持って入店してくださったり、店内にすでにいるお客様は
「私もあれ気になってた、次試着お願いしようかな」
など今上げたのはほんの一例ですが、お店にとってはプラスのイメージになりますし、まだ試着まで至っていないお客様も試着に対するハードルを下げることが出来ます。

そういった理由もあり、私はアウターやジャケット類はフィッティングルーム外でご試着していただくように(特に前面から見える鏡を使う)指導しています。

そして鏡の前に誘導が終わったらお客様のお荷物を置けるスペースを確保。
ス「お荷物こちらへどうぞ」
この時も間違っても棚の上の商品の上に置かないこと。
当たり前なんですが試着しているアイテムのハンガーも商品の上に置いてしまう子多いんですよ。お客様は目の前の一人だけではありません。
周りにも目を配った行動を心がけましょう。

2、着せやすい体制に促す

これは試着をしてもらうポイントの一番と言っても過言ではないシーン。
試着をお願いしたはいいけれど、スタッフがもたもたしていたり、
着せ方がうまく出来なかったらすると、
「自分で着るからいい」と言われてしまう可能性も・・

それでは私たちのメンツも丸つぶれです。

アウターはだいたい前明きのものが多いですよね。
スナップやジッパー、ボタン様々ありますがどれも前を開けてご案内しなければなりません。
いざ鏡の前にご案内しても「少々お待ちくださいませ」から前を開ける間沈黙が続くとお客様も退屈をしてしまいますし、見られているこっちも焦ってなかなかボタンが外れなくなったりと、そんな場面誰もが経験があると思います。
その時間を気にならずに経過させるワザ。それはトークです。
手元を動かしながらも
「やっとあったかくなってきましたね、このコートだとライナー付きなので今のシーズンからすぐにお使いいただけますよ」と試着前に接客をしていなければ軽い商品説明、
逆に接客の流れからの試着に進んだ方には世間話。
「今日はお休みなんですか?お天気でよかったですね」
など会話をしながらだとお客様も待っている時間が気にならなかったり
スタッフも自分の手元を見られてる!とアセアセしなくていいので
お互いがいい状況になるのです。

そしていざご試着。
あれ、腕がうまく入れられない、お客様着にくそう・・
だから途中でスタッフは手を離してしまってお客様自身に着ていただく。
申し訳ないですが、こういうFAさんとても多いです。
見てても綺麗じゃないし、お客様がとにかく着づらそうで目を当てられません。
こういう現象がおこるのはお客様が着せられ慣れていないからです。
例えば秘書のいる社長さん、ホテルレンストランなど頻繁に使用される方は
アウターの着脱をお手伝いされることに慣れています。
でもそんな方なかなかいらっしゃいませんよねw

なので私たちが「着せられ方」をスマートに促すのです。

お客様の背後に私たちは回ると思うのですがここで一言。
「下から失礼いたします」
もしこれでお客様が両手を下に持ってきてくれなかったら
「お手を下にお願いいたします」
そうするとお客様の両手は手のひらが後ろを向き自然に着せやすい体制になります。そこからすっと袖を通して肩まで引き上げます。
これがとてもスムーズで綺麗にできるのです。

3、フィッター

よしよし、綺麗に袖をとおせたぞ。
いやここで終わりではありません。
ここからが本当の腕の見せ所ですよ。
マネキンに着せる時もそうですが、ただ羽織らせて着せたらどうでしょう。
いい物も全然良さが伝わってきませんね。
服というものは平置き状態だと平面ですが人間が着ると立体的になりますよね。ということは形が変わって見えるので整える必要があります。
まずは肩の位置を合わせましょう。
セットインなのかドロップなのかでこの正しい位置も変わってきます。
次にドロストがウエストや裾、フードなどに付いているようなアウターなら
軽く絞りを入れてスッキリ綺麗に見えるように、アレンジします。
全体感を見ながらお客様のバランスをみてお袖をまくった方がいいかもしれないですし、襟を抜いた方がおしゃれに見えるかもしれない。

そういうフィッター中もお客様との会話を忘れずに。
「内側にコードが付いてましてこういう風に絞ると・・」
とテキパキした仕草に言葉が乗っかり、お客様も興味がある部分なので
話を聞いてくれ商品に対する思いも私たちに対する信頼も出てきます。
フィッターとは目の前のお客様をどれだけ魅力的に魅せるかが大事な仕事になってくるのです。

4、反応

ここはリアクションの部分です。
3のフィッターまでで、よし!綺麗に着せつけたぞ。
「お客様、いかがです?」
はいアウトーーーー!!

ご試着いただいた時の第一声が
「どうですか?」
って一番NGですよね。自分で良し悪し決めれるならFAなんていらないのですから。(言い過ぎです、すいません)

よっぽど自身がある方以外は自分に合ってるか半信半疑なお客様がほとんどです。そんな時に「いかがですか?」と聞かれると
いや逆にどうですか?と私がお客様だと言ってしまいます。
お客様はどちらにせよ反応が欲しいのです。
もちろん嘘の反応ではなく正直な。

「わぁこのお色味、着ていただくと肌のトーンが上がってお似合いです」や
「今日のスカートにすごく色合ってますね、まるでこのままきたみたいです」など

目の前のお客様だけに言えるトークでリアクションしましょう。
誰にでも言える内容だと気持ちが入っていないように聞こえます。

「すごく可愛いです」こんな安っぽい接客は絶対NG
「すごい似合ってます」嘘くさい、とってつけたようです

綺麗に着せつけた後は鏡越しの会話で
目を少し見開いて通常の接客トーンより少し上げてリアクションしましょう。
接客ストーリーのんかでもっとも上がるシーンだからです。
接客も抑揚が大事。ここを逃さないように練習しましょう。

5、脱がせる

頑張った甲斐あってお客様から購入のお言葉をいただけました。
「じゃあこれください」と言われ最初の最初にみなさんがいう言葉は何ですか?

「かしこまりました」

こう言ってしまっていませんか?
お客様からご購入してもらえるんですよ?
まずは感謝の気持ちを込めて

「ありがとうございます!!」

という癖をつけて欲しい。本当に言えないFA多いです。

私が今まで新人を指導してきたスタッフの9割これが言えません。
お客様にとっては全然印象が変わりますよ。
時々
「かしこまりました、ありがとうございます」と続けていうFAもいます。
これも悪くはないのですが、この場合は

「ありがとうございます」の部分を「かしこまりました」より
上げて言うことが必要です。

そして脱がせる場面。これは着せる場面の逆バージョンです。
お客様に手を下に持ってきてもらい、肩から下げて袖を持ってすっと抜く。

やった!購入になったと思って気を抜かずに
最後脱がせてレジに運ぶまでスマートにスムーズに誘導して差し上げましょう。それが私たちができる仕事です。

6、まとめ

今回は基本のアウターの着せ方を細かくお話しさせていただきました。
やっぱりフィッターって新人さんにとっては緊張してスムーズにできない部分です。
ここを特訓してあげると、確実に力になり額の大きいアイテムだからこそ
売上に直結してきます。もちろん新人さんに限らずベテランスタッフも
ここまで教えてもらったことないと言う方多いんじゃないでしょうか?
だからこそこの基本ができるスタッフがいる店は光ります。

ぜひ、春物アウターのこの季節に活かしていただけたらと思います。


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