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[モバイル&サウンド75]〜リック・ウエイクマン(イエス)のキーボード・サウンド1

今回の[モバイル&サウンド]は、以前好評だった「ジェネシスのトニー・バンクスの機材アーカイブ」に続いての第2弾で、フューチャーするのはブリティッシュ・ロック・バンド/イエスのキーボーディストのリック・ウエイクマン。

マンスリーで。。。って言ってたのが、もう11月も終わるってことで。。。

2010年代のことまで書いてるうちに。。。長くなってしまったので、この回では主に。。。1970年代のものについて。。。


プログレッシブ・ロック全盛期の機材

プログレッシブ・ロック全盛期の1970年代前半のメジャーなキーボード/シンセは!?って問いには、リックの機材がまさにそうって言える。

この時期のツアーでは、サウンドハウスのコラムにあるように。。。

https://www.soundhouse.co.jp/contents/column/index?post=1286

「ミニ・モーグ2台、ハモンド・オルガンC3、メロトロン2台、RMIエレクトリック・ピアノ、生ピアノなど」

サウンドハウスのコラムより

といった辺りがメイン。中には、1台じゃ足りなかったり。。。

和音を鳴らせるメジャーなシンセは時代的に。。。まだほとんどなく、和音を弾けるサンプラーの元祖的なメロトロンと「モノ(単音)シンセ」のモーグの音が目立っている。

アルバム"Close To The Edge"の曲"And You And I"は、そういった機材のオン・パレード。


この曲は。。。ミニ・モーグ、ハモンド・オルガン、メロトロン等が大活躍する。特に3分45秒辺りから5分45秒ぐらいまでの部分と8分33秒辺りからのエンディングの部分。

ツアーでの機材のセッティングは、リックのソロを見るとよくわかる。オフィシャルの映像なんだけど、音が悪いのがちょっと残念。。。

この頃リックは。。。ブロンドのロングヘア+キラキラのマントというインパクトのあるルックスで、キーボードをガンガン弾いていた。



1970年代後半の機材

リック・ウエイクマンの1970年代後半の機材は。。。実はあまり変化していない。。。!?

後のクイーンのスタジオとしても有名なスイスのマウンテン・スタジオで録音された1977年のアルバム"Going For The One"の"Awaken"は、1970年代後半の曲の中ではかなりのお気に入りだけど。。。サウンド的に新しいのはモーグのポリモーグぐらい。。。!?

むしろ、随所で使われているアコースティック・ピアノやパイプ・オルガン(レマン湖畔のとある教会のもの)のサウンド・クオリティやそれらのバンド・サウンドとのバランスの方に興味が行く。。。

イントロのピアノ、11分20秒過ぎからのパートや12分10秒辺りからのエンディングへと向かうパイプオルガン。。。って展開する非常にリリカルで、壮大なサウンドなんだけど、それを演出してるのは。。。実はシンセじゃない。。。


色々なポリフォニックなシンセが登場した1970年代後半だけど。。。和音演奏可能なポリフォニック・シンセは。。。リックの場合、機材のクレジット等や音を聞く限り、モーグのポリモーグ辺りがメインで、他のシンセはほとんど使ってなかった。。。!?

「マルチ・キーボード・プレーヤー」として「革新的」なサウンドを奏でていたのが、シンセ的にはむしろ。。。保守的になっていった。。。!?


あの曲もリック・ウエイクマン!?

リック・ウエイクマンって、セッションもけっこう参加してて、「え!? あの曲も!?」ってのがあったり。。。

有名なところでは、デヴィッド・ボウイの「スペース・オデッセイ」の1分20秒過ぎからのメロトロン。。。


T・レックスの「ゲット・イット・オン」のピアノも。。。



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