殻のなか




一ぴきの でんでんむしが ありました。
 ある ひ、その でんでんむしは、
たいへんな ことに きが つきました。
「わたしは いままで、うっかりして
 いたけれど、わたしの せなかの からの
 なかには、かなしみが いっぱい つまって
 いるではないか。」
 この かなしみは、どう したら
 よいでしょう。


「でんでんむしのかなしみ」新美南吉





カタツムリ負いて渦巻き悲しみの








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