土曜9時、息子に起こされ窓の外、なにごともなし、なにものもなし。

樹脂の香(か)に 朝は悩まし
  うしないし さまざまのゆめ、

『朝の歌』中原中也






子は積み木、大人は接木、と
朝の歌







こはつみき
おとなはつぎきと
あさのうた








壊すことに躊躇をおぼえはじめたのは
いつの頃のことか、
その記憶は、はなだ色らし。







リビングに戻りゆく息子の歌声が、遮光カーテンを閉じた部屋に朝をもたらす。

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