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ジョリッツ「妖しいビルディング」セルフライナーノーツ

1st2ndアルバムが出たときも書いたので、2022年12月14日一般発売のジョリッツの3rdアルバムのセルフライナーノーツを書きます。

まずはバンドの説明から。Amazonの商品ページとかにも載ってるofficialなテキストが以下。

1980年、千葉で結成され、ビクターからデビューしたハルメンズのサエキけんぞう(Vo)と泉水敏郎(Dr)が、次世代の吉田仁郎(G)、亀(G、ぐしゃ人間)、オカジママリコ(B)と2015年に結成した21世紀型のニューウェイヴ・バンド。吉田仁郎とサエキがプロデュースしたハルメンズ35周年企画、ハルメンズX『35世紀』(2016,ビクター)でデビューを飾る。現在までに渋谷クアトロ、新宿ロフト、四谷アウトブレイクなど約50本のライブを行っている。現在までに「ジョリッツ登場」(2017年)「ジョリッツ暴発」(2018年)の2枚のアルバムを発表している。

じろうが作曲したりまとめる役割をしている部分が大きいのと、レコーディングは最終的にプロデュースもしましたので、そういう視点で色々書こうと思います。
(コンセプト的な解説とか詞とか世界観に関してとかはサエキさんや亀ちゃんに聞いたほうがいいです)

全体的に。
とにかく三枚目を作りましょうって話が出てから時間の掛かったアルバムでした。2020年の末にはようし音源作るぞってなってたはず。先に出来てライブでも既にやっていた4曲に関しては一度2021年の春にレコーディングしていたんですけど、それは全部ボツになってもう一回今年やり直してるんですよね。(先行シングルのエモりゅーしょんと鼓動にダーツの2曲がそのときのレコーディングのバージョン。なのでアルバムに入ってるのとはテイクもアレンジも違います。)

コロナもあったし、その間にハルメンズのライブが二回あったり、マリコが二人目のお子を産んだり、じろうが引っ越して結婚したり、他にも細かいことがいっぱいあってほんとにいろいろ大変なアルバム制作でした。みんな本当におつかれさま!!

ということなので、入ってる曲に関しても2020年頭ぐらいに作った曲からつい最近作った曲まで2年以上間隔が開いてるんですよね。最初の方に作った曲とかは完全にライブの定番曲になっていました。

2ndに入ってる曲がバンドっぽくみんなでわいわい仕上げていった曲が多いのに比べて、今回はコロナでみんなが集まったりリハをする機会が減っていったので、アレンジとか構成はじろうが事前に決めちゃってバンドに持っていく事が多かったと思います。

あと、ファーストアルバムの解説を改めて読んでみるとそこにも書いてあったんですが、「泉水さんのドラムの音を普段聞いてるような音でかっこよく録りたい」と。ジョリッツのアルバム作るときってこれがずっと課題なんですよね。泉水さんのキャリアを通じていろんなアルバムを聞いてみても、ここが納得行くアルバムというのは殆どないのでは?と思います。
そういう意味で今回も色々試行錯誤を重ねてこの音になりました。かなりいい感じに出来たのではないでしょうか。

2021年ぐらいからはライブにXOXO EXTREMEの小嶋りんちゃんが頻繁に参加してくれるようになりました。これまでのジョリッツの音源では、リズム隊と亀ちゃんのギター以外の楽器は全てじろうが担当してましてので、とても新鮮なこと。これは今作の特徴の一つと言っていいです。

では全体はこれぐらいで、これから先は一曲ずつ。

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