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悪用厳禁!相手をコントロールする戦略的心理ステップ:ザ・リーディング【コミュニケーション編】

「戦略的な心理ステップ」をお話ししました。
今回はより詳細に、それぞれの段階での心理ステップを解説したいと思います。

第一ステップ:単純接触で距離を縮める

人の五感は、対象物と単純接触を繰り返す事によってだんだん違和感がなくなり、好意的な受け止め方をするようになります。
これは心理の実験で実証されています。


例えば、テレビで頻繁に出会うCMは慣れてくるほど親近感を持つので、それがやがて安心感に変わっていきます。
一昔前ではちょっと怖いイメージがあった消費者金融。

これもCMで何度も見るうちに怖いイメージがなくなり、身近なものに感じられた人も多いのではないでしょうか。
もしかすると、あなたもそうかもしれません。


これを『ザイアンス第二の法則』と言います。
この法則を使うと、例えば職場に好きな子がいる場合は、用事がなくてもその子のそばにいるだけで単純接触効果が効いてきます。

すぐに結果は出ませんが、一ヵ月、二カ月といったスパンでこれを行うかどうかで大きな差になります。
目と目が合ったら会釈する程度でいいのです。
そのうち「よく会いますね!」と言えるようになれば上出来です。

こうして頻度を上げていくと、自然な形で会話が出来るまでになります。
ちなみに第一印象で嫌われてしまうと逆効果になりますので要注意です。


第二ステップ:類似性の原理

『似た者同士』
この段階では、徹底的にこの『似た者同士』を作り上げていくことを意識しましょう。

これは『共通項・類似性の原理』と呼ばれるものですが、相手に自分と同じ、もしくは似ている部分を見出すと自分と価値観が同じであるかのように感じ、一気に安心感を得て距離は縮まります。

好きなTV 番組が同じ。
好きな音楽が同じ。
よく行くお店が同じ。
洋服の趣味が似ている。
好きな異性のタイプが似ている。

とにかく何でもいいのです。


この段階でのコミュニケーションは、この類似性を探すためだけの会話をしても良いぐらいです。
よくドラマなんかで合コンや飲み会の場面が出てきますよね。
あれをよく見てください。

実は、脚本家というのはよく知っているもので、そういった場面で使われる会話は100%と言っていいほど類似性を探る会話の場面です。


会話は類似性を探る


これは鉄則で、その類似性の中でも強烈に距離が縮まるのが、人生においてウェートの高い項目での類似性です。

例えば…

出身地が同じ。
好きな異性のタイプが同じ。
仕事が同じ、似ている。

こういった他の項目よりウェートの重たい事への類似性が見付かると、一気に距離が縮まるどころか、これだけで信頼関係を築ける場合もあります。


ですので、こういった質問をどんどん投げかけてみましょう。
まずは趣味は?好きな食べ物は?といった軽い質問から、そこで共通性を見つけたら、一気に重たい質問へ移行しても良いでしょう。


第三ステップ:お互いが補える関係になる

親密化過程も第三段階に入ります。
前項でお互いが「似た者同士」と認め合えば、仲間意識が芽生えます。

しかし、だんだんと付き合いが深まると、相手と自分の相違点も明らかになってきます。

例えば、あなたは我慢強く温厚なタイプでも、相手は短期で怒りっぽい性格。
このような違いが明瞭になってくると、お互いが相手にない部分を補うような形が出来ていくものです。

これを『相補性の原理』といいます。
この段階に入ると安定した関係、つまり少なくても嫌われる事はない関係になったということです。


この過程に入るためのポイントは、『先生』と『生徒』を意識することです。

例えば、社内でパソコンが苦手な相手であれば、それを親切にカバーする行動を取ってあげるとか、もしくは親切に教えあげるとかです。

また逆も然りです。
自分にファッションセンスがなく、相手の女性はセンスが良いと思ったら、素直な気持ちでアドバイスを求めると相手に喜ばれます。


『相補性の原理』の段階でもっとも気を付けなければいけない事が一つあります。
それは『見返りを求めない』ということ。

ここで失敗する人で多いのが、相手に何かをしてあげた時、してあげる時は親切丁寧に行うのですが、その後見返りを求めるという事。

『こないだ、仕事手伝ったろ!?だから、今度食事おごってよ!!』
こんな言動はそれまでの努力と関係性を一気に崩しますので気を付けましょう。


第四ステップ:自己開示

最も親密度の高いレベルに置かれているのが『自己開示』です。
自己開示とは、自分の素直なありのままの情報を相手に告げることです。

自分の胸の内を明かすわけですから、親しい間柄にならないとなかなか出来る事ではありませんよね。
また、「自己開示」された方は、信頼されているからこそ話してくれたんだと相手を理解しますから、『返報性の原理』が働いて同じように「自己開示」してくれるようになります。

この「自己開示」で無難なのは、仕事や夢の開示です。


『実は俺の将来の目標は○○何だよね!どう思う??』
『実は今、仕事でこんな事で悩んでいるんだ…』


こんな悩みの自己開示をこの段階で行うと、一気に二人は急接近します。

気を付けるべき点は二つ。

まず、必ずしっかりここまでの段階を追う事です。

ここまでの段階があってはじめて効果がある自己開示です。
知り合ってすぐに重たい深刻な話をされても相手はドン引きするだけです。


もう一つは、自慢や自己顕示にならないようにすること。

とにかく、まずは自分から自己開示をし、相手もそれに伴って自己開示をしてくれたら、そろそろクロージングのタイミングってわけです。


こうした段階を追って戦略的に攻めていくと、気になる異性の心をコントロールすることはそれほど難しいことではありません。

これらの4つのステップは、詐欺師が必ず使っているテクニックになります。

くれぐれも悪用はしないようにお願いします(笑)

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