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藍 宇江魚
2021年8月7日 00:30
蛻吉たちは、根津の御前屋敷の表玄関の前に立っていた。「随分すんなりと入れたわねぇ…」 あさり、ちょっと拍子抜けの表情。「入れたより、入れてくれたって言う方が近いと思うぜ」 蛻吉、ニヤニヤ。「とんでもないお化けが、入って来る人間を待ち構えてるということでしょうか?」 伊織、にこやかに笑っているが腰が引け気味。 ガザミ、蛻吉の懐の中で遊ぶ。「まぁ兎も角、中へ入らない事には始らないぜ」