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いにしえのクラシック

名所になっている近所の滝の水が、滝というより雫でした。

こんばんわ神明です。

少年時代は山奥の人口3,000人の村に住んでいた事がありまして、当時は山の奥の方に入って探検をするのが主な遊び場でした。

もののけ姫が住んでいそうなくらいの山奥です。

そしてずいぶん昔の少年時代、ある日友達数人といつものように山の中を探検していると、歩き慣れた山道のはずなのに、なぜか山奥の何かに騙されているように迷い込みます。

帰り道がわからない。ここがどこなのかもわからない。

神明とほかの少年たち数人で焦りながらとにかく歩きます。山道をどこまでも。

時間も夕方に差し掛かり、いよいよもってマズいと森の中を歩き回り、小走りながら、これはきっと山の神の住む聖域に踏み込んでしまったので、もう帰れないんだ…と思いながら半泣きで歩きまわっていると。

いきなり視界が開けて、芝生が敷き詰められたようなきれいな平原に出ました。

例えるなら小さなゴルフ場のような。例えるならエルドラドのような。夕焼けの空とのコントラストで、それはそれは美しい場所でした。

その場にいた全員が、なぜかそれ以上は踏み入れてはいけない感じがしたので引き返したところ、いつもの山道に出る事ができて難なく家路につく事ができたのです。

あんなに迷ったのに。

そして、別の日に「あの場所にいってみよう」といつものグループであの場所を目指したところ、いっこうにたどり着かない。

別の日も、また別の日も、なんどあの場所を目指して歩いてもたどり着かなかったので、あきらめて別の遊びをしているうちに「あの場所」はみんなどうでもよくなったのです。

あれから数十年。

再度たどり着きましたよ「あの場所」に。

グーグルアースで。

パソコンの画面越しに、ちっこく確かに「あの場所」らしき平原が写りこんでおりました。

だけども、見なきゃよかった…とも思うのです。

みなさんにもいにしえの思い出はあると思います。

パンドラの箱を開けるか、そっとしとくか。

サッポロクラシックでも飲みながら考えますか。


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