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【文の里夜間中学】産経新聞が突然、「夜間中学統廃合計画」の進展を発表

  6月20日、産経新聞に載った記事に夜間中学生たちは動揺した。その記事は、来年3月に文の里夜間中学を廃校にし、天王寺夜間中学を経過措置として2026年度まで延長する方針を固めたというものだった。
 近畿夜間中学生徒会は現在、情報収集と生徒からの問い合わせの対応に追われている。
 近畿夜間中学生徒会会長によると、記事が載ったあと、大阪市教育委員会の担当者2人が、会長と担当教員に説明に来たという。
 市教委からは会長の事実確認に対し、「今後記事の通りに廃校は進んでいく」と返事があった。近畿夜間中学生徒会はこれまでも、市教委に対して「経過を教えてほしい」と何度か問い合わせを行ったが、はっきりとした回答はなかった。
 筆者が市教委に、夜間中学側にこれまで回答しなかったのはなぜかと聞いたところ、「これまでは進展がなく、話せることがなかった」と答えた。


知らされなかった統廃合の進展に
関係者も怒りの声

 筆者が大阪市議会図書室で確認したところ、夜間中学の廃校後に統合される浪速区の「心和中学校」(不登校特例校)の新設予算案については、今年2,3月議会で決定した。同市議会の教育子ども担当職員は、2,3月議会の予算案資料はまだ公表されておらず、現在公表要請の段階で7月初旬には公開できる状況だという。また、筆者が市教委に状況を確認したところ、「まだ決まってはいません。現在市教委で話し合っている最中です。方向性としてはそのようになるのではないかと思いますが」と回答した。
 近畿夜間中学生徒会会長は、「あまりにも卑劣な手段だ」と抗議し、天王寺、文の里両校の生徒への説明を行うよう市教委に迫った。この情報を知った市民の中からも、「ありえない」という声が出ている。

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