読書記録|石平『中国共産党暗黒の百年史』
読了日:2021年8月20日
1921年の中国共産党の結党から100年を記念して(逆の意味で)、日本に帰化した石平氏がその歴史を余すところなく網羅していく。
中国国家主席の任期は5年2期(計10年)までと定められていたが、2018年に習近平によって憲法改正の再選回数の制限を取り払う改訂案が出された。
そしてこの案は採択され、2023年3月、習近平が3期連続での当選となった。
習近平が理想としてるのは初代国家主席の毛沢東で、毛沢東といえば独裁者の代名詞みたいなもの。
その毛が初代国家主席に就いてから現在の国家首席、習近平までの間に、一体どんな歴史があったのか。
「中国」とは「中華人民共和国」の略で、この”中華人民共和国史”が始まったのは戦後の1949年10月から。
「中華民国」の時代から国民党と共産党の内戦があったが、国民党を潰した共産党が実権を握り、新国家の国号を「中華人民共和国」としたことに始まる。
「兵糧攻め作戦」、「大躍進政策」、「文化大革命」、「天安門事件」といった大量餓死(ホロドモール)や大虐殺、その他の虐殺なども本書で書かれているが、著者の石平氏の同志たちも「天安門事件」で虐殺されたのだそう。
その時代にそこにいた石平氏だからこそ、リアリティを持って当時のことを伝えられることがある。
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