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普通であることの勇気をもつ。

春ですね。

この頃のぼくはといいますと、ポカポカとあたたかい日差しを浴び、ユーミンこと松任谷由実さんのアルバムを聴きながらうっきうきで職場に向かっています。

職場についたころには、花粉ギャングによる侵略で涙と鼻水にまみれてしまい、「体調不良」とルージュで伝言を残して帰りたくなっていますけど。




さて。

春といえば「出逢い」の季節です。

学年が変わったり、職場環境が変わったりで、新しい人と出逢うことも多いんじゃないでしょうか。

ぼく自身も今年のテーマに「変化」をあげておりまして、「朝渋」という朝活コミュニティーに属したり、職場の部署を変えてみたりと、変化によって多くの人たちとの出逢いを経験できています。

で、これまで何度か経験したことがあるのですが、こういった新しい環境下で新しいひとたちと出会うとありがちなのが、「自信喪失」だったりするんですね。

なかには若いのにガンガン主体性発揮してるひととか、目標持って行動ベースで実績上げている人とかもいて、そういう人たちと自分自身を比較したとき、

「なんて怠け者なんだぼくは、あわわわわ」

とか、

「あ〜ぁ、ぼくなんてどうせだめなんだぁ!助けてよドラえもーん!」

と、出来杉くんと出会ったのび太くん化してしまうこともあったりします。

自信喪失すると、無駄に控えめになって行動のペースが遅くなったり、ときには行動しなくなったりして、出したい成果があがらなくなったりします。

最終的に「ハイボール」という名のドラえもんに泣きついてますますダメになっていく、なんてことになりがちです。

出来杉くんに引っ張られすぎて、過度な自信喪失におちいらないよう注意したほうがいいのですが、とはいえ現実にはぼくらを救ってくれる青い猫型ロボットはいません。

「しょうがないなぁ、のび太くんは」

なんて感じでなんだかんだ甘やかし、なにかしらの道具を出して解決に導いてくれるどら焼き大好きの彼はいないのです。

だが安心召されよ(だれだ)。

出来杉くんだらけの世界で劣等感という四次元空間に迷い込み、ダメになりそうになったぼくら(というかぼく)を救ってくれる魔法のような本があります。

シリーズ累計世界 900万部の大ベストセラー、「嫌われる勇気」です。




「すべての悩みは、対人関係の悩みである」

「嫌われる勇気」で取り上げられている「アドラー心理学」を提唱したアルフレッド・アドラー先生は、こう言い切ります。

のび太くんが「ぼくなんてだめなんだぁ」と自信喪失するのも、「出来杉くん」という存在があってこそなわけで、たとえばこの世にのび太くんしかいなければ「比較する」という概念がそもそもありません。

つまり、のび太くんの自信喪失もまた「対人関係の悩み」と言えるわけです。

このように、「嫌われる勇気」の中では、すべての悩みが対人関係における悩みであることを前提に、「どのように考えれば悩みが解消されるのか?」という考え方をロジカルに説明してくれていて、「幸福に生きるためにはどうすればいいか?」というアプローチが具体的にまとまっています。

☑︎「他者の課題」と「自分の課題」を明確に分けること
☑︎ 「原因論」ではなく「目的論」で考えること
☑︎「褒める」「褒められる」という行為はしないこと
☑︎ 他者への貢献を軸にすること

などなど、細かく書くとそれこそ本が1冊できちゃうくらいの内容になるのですが、オリラジ中田さんがYouTubeでわかりやすく解説してくれていますので、概要を知りたい方はぜひ。

で、ぼくも新しい環境下で近頃のび太くん化していたので、久々に「嫌われる勇気」を再読してみたのですが、本で紹介されていたある言葉に感銘を受けました。

タイトルにある、「普通であることの勇気」です。




「生まれたからにはなにかしら成し遂げなければ!」

そんなふうに考えたことってありますか?

なにも実績を積み上げられていない時期が続くと、

「やばい!もっと行動しないと!」
「なにか成し遂げないと!」

みたいに考えちゃうことがぼくはよくありまして、なにかを成し遂げていない自分がなんだかものすごくダメに感じてしまうんですよね。

100%のび太くんになります。

で、状況を打開するために無理矢理目標を掲げて何かを成し遂げにいくけど、無理矢理掲げた目標なんて長続きしません。

何かを成し遂げられるわけもなく、目標未達に終わり、余計に自信をなくす、みたいに負のループに入っちゃいます。

そんなとき、アドラー先生はいうわけです。

「特別ななにかを成し遂げる必要あるの?」、と。

アドラー先生いわく、「特別な何かを成し遂げよう」という考えは「山頂を目指して山を登るようなもの」なのだけど、人生はそうじゃなくて、「旅みたいなもの」だといいます。

「旅」は目的地に着くことが目的ではありません。「旅」そのものが目的です。

途中で出会う人、話したこと、立ち寄った場所、そういったものすべてが「旅」となります。

ただ単に目的地につきたいのであれば、新幹線や飛行機を使って、最短距離を移動すればいいわけですが、それでは「旅」といえなそうですよね。

「今、ここ」という断続的な瞬間を、まるでダンスをするように楽しむ。こういう姿勢が人生においては重要であり、そのために「普通であることの勇気」が大事だ、と。

この辺のロジックが本にはもっと詳しく説明されているので、もし新しい環境下でのび太くん化してしまっているなら、一度「嫌われる勇気」を読んでみることをオススメします。

使い古された言葉かもしれませんが、比較するべきは「出来杉くん」ではなく「過去の自分」なんですよね。

この辺の比較が健全にできるようになると、どんな環境下でも自分軸で生きていけるのかなと思いました。




というわけで

・新しい環境で出来杉くんをみて自信を失いつつあるときは、「嫌われる勇気」がオススメ
・人生は「山頂を目指す登山」ではなく「過程ごと楽しむ旅」のようなもの
・「普通であることの勇気」をもち、「今この瞬間」を真剣に生きるといい

出来杉くんはぐうの音もでない最高の男ですが、結局しずかちゃんはのび太くんを選びます。

たぶんそれは、のび太くんがのび太くんらしくあったからだと。

誰かと比較するのではなく、自分と向き合って生きていくことに重きをおいた方がハッピーに生きれるのかもしれませんね。


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