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移り住んだ家のまわりからよく聞こえてくる音とはどんなものか


はじめに

 四半世紀ほど住んでいた中山間地の家まわりの物音といえば鳥のさえずりと風の音が中心だった。冬の風がやむと物音がほとんどなかった。一転してひっこしたさきは街なかの賃貸住宅。まったく周囲の環境はことなる。

きょうはそんな話。

音のぬしは

 中山間地でくらしていた2か月まえ。それはしずかなところだった。まどのそとから聞こえてくるのは自然の物音が圧倒的に多い。夏場は海風や木の葉がそよぎ、鳥たちがさえずる。ほったらかしの家主(=わたし)の趣味のせいで草ぼうぼうの庭では虫が鳴く。

家のまわりにはこどもたちはかぞえるほどしかおらず。外遊びをするようすはめったにない。古い家屋はとりこわされ、のこる家々に住むのは年寄りが大半。見わたす範囲で空き家が多い。おとなどうしの会話すらそんなにきこえてこない。つまりはヒトの気配すらうすい。

そこから2か月あまりまえに街なかへとひっこした。ターミナル駅から一歩はいった路地のちいさなマンション。まわりにはバブル期につぎつぎに建てられたマンションやアパートがならぶ。目と鼻のさきの駅周辺は再開発が急ピッチですすみ、きょうもとりこわす重機の音やクレーンの機械音がひびく。それ以外にも日中はさまざまな音がまじる。

ここで聞こえるのは

 以前すんでいたところとは生活全般にわたり勝手がちがう。持ち家と賃貸マンションだからとうぜんかもしれないが。なれるまでにそこそこ時間を要した。

建物の壁をへだてたむこうから聞こえる物音はほとんどない。もちろんこちらもみずからが出す音に気をつける。敷地内で聞こえる音といえば地上の駐車場で車のエンジンの始動やドアの開閉ぐらい。むしろ敷地のそとから聞こえるほうが多い。

まわりをみわたすと

 目のまえは庭のある1戸建ててでしかも空き家。庭木がいずれも大きくそだつ。こちら側の敷地内にも植え込みがある。そこへ鳥たちがさかんに訪れる。家の軒さきでさえずる。虫の鳴き声は思ったほどきこえてこない。3階のせいかもしれない。とんぼはこの高さまで飛んでいるが、夜でもそんなに窓の外にとまるほどはいない。

やはり山や林、木々の多い公園などからは距離がそこそこあり、ここでは虫は多くない。さすがにセミの鳴き声は聞こえてくる。

路地のあたりでごくたまにヒトのはなし声がそこそこ聞こえる。何を話しているかはわからない程度。くるまの音や工事のおとなど圧倒的にヒトの出す音ばかり。病院など療養施設が多いので、救急車のサイレンや、幹線道路をいくパトカーなどけっこう聞こえる。ただし気になるほどではない。

物音にかこまれて

 それだけヒトの活動がさかんな場所にちがいない。すこし耳をすますと駅にはいる列車の音。もう、何年か列車には乗っていない。鉄道はすきなほうだし、ひとり旅もわるくない。思い立ったら数分とかからずに飛び乗れるにもかかわらず乗る機会がない。基礎疾患もちで昨今の状況への対処もいぜんとしてつづけており、そんな気になれない。

おわりに

 まわりにヒトビトの出す音にかこまれるなかでのくらしに変わった。要所要所をおさえて気をつけて行動すればいいのかもしれない。ここ2か月ほどのあいだに、ふだん会うヒトの多くが感染した。やっぱり自重したままでいようと思う。

このすみか。防犯面など気をつけるべき点が物音のほかにもありそう。ひとりぐらしだけにさまざま気をつけることがある。


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