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いまの古々米はおいしい なにはともあれごはんがあればあんしんできる

はじめに

 職場のエレベーターのけさのニュース表示。世界的に食料が10%ほど高騰しているらしい。ところがこのクニではことしはコメが安い。

すでに半年ちかく店で信じられないぐらいの価格でならぶ。やさいづくりの経験から、農家のみなさんのためいきが聞こえてきそう。とはいってもごはん好き。ながく生きているとこんな年もあるんだとよろこんでパクつく。そんなごはんにまつわる話を記す。

タイ米をたべたころ

 不自由なくコメを買える年はそんなにない。どうしてもコメ不足の年を思い出してしまう。

1993年は極端な不作。翌年から店にコメがほとんどない時期がしばらくつづいた。しごとの合間を見つけてこどもたちのためにコメをさがすほど。そしてクニはついに国内産では足らずインディカ種のタイ米の輸入を決定。

やむなく何か月かタイ米を混ぜたコメを食べざる負えなかった。調理をくふうすればおいしく食べられると知ったのはずっとのち。余裕がないとどうしても従来ながらの炊き方で食べようとして、においや食感のちがいを感じながら食べてしまう。しかたないなあ、しのがないとなあというきもちで食べた。

この年はやはり忘れることができない。それほどコメはたいせつだし、コメ好きのわたしにはなかなかしんどい年だった。

やっぱり主食は

 その経験から食料の購入といえばまっさきにコメを思い浮かべる。やっぱり主食なんだなあとつくづく思う。最近は海外でもジャポニカ米をそこそこおいしく食べられる店はある(カリフォルニア米かも)ようだ。しかしごはんの「ふだんの」おかずとなると、やはり外国では「?」を感じずにはいられない。

やはりクニに帰ってからでないと味わえないとつくづくおもう。なにも意識せず目についた店でそれなりにごはんにぴったりの素材やおかずを入手できるしあわせ。これほど至福なことはないし、もっと感謝しないとならないなあと心底思う。

つくるにも食べるにも米はやっぱりこのクニに合っている。

古々米で遜色ない

 コメあまりを心配して廃棄されないよう令和2年産の米を買う。コメ好きとしてはすでに4年産の新米がこの時期に出ているのはとうぜん知っている。

店で「新米」のキャプションを横目でみながら「いいなあ。」と思いつつ、悪魔のさそいで手を伸ばしかけるが、そこはぐっとこらえてその横の特売の令和2年産の古々米を買う。

ことし産の新米が出たので、すでに令和2年産は古米から古々米へと素性をかえる。ほんの数日のちがいでの名前変更だし、近年の古米、古々米の保蔵技術はたいしたもの。もみの状態であれば長持ちすると聞いた。したがって古々米の令和2年産であっても精米したてならば遜色ない。

特A米を遠慮なく

 購入するコメは以前「特A米」の評価のつけた品種。この評価のお墨つきをもらった地元ではもっとも価格が高い。それを5kg購入して10日ほどで食べ終わる。いつもの年ならば3つぐらい価格のランクがちがうはず。

ふだんはもっと高い値段で、しかも等級の下のコメを買っているのだから、ことしはほんとうに農家のみなさんにすまないなあと思う。もう二度とこういう年はないだろうとあじわいつつ食べる。

ふだんよりもおいしいけれど食べる量は自重している。ごはんのおかずはどうしても朝食などは塩分を高めになりがちなので、朝だけパンにしている。パンも市販品は1枚にしないと塩分を同様に摂ってしまうのでこちらも抑えつつ食べる。なかなか気をぬけない。

それにしても今月も古々米をえんえんと店ではならべている。まだ在庫があるのだろうか。さいごまでつきあうつもりだが。

おわりに

 古々米が店にならばなくなると、こんどは古米となる令和3年度米を購入することになりそう。やっぱり新米を横目でちらりとみながら。これからさき当面は年をまたいだコメを食べる生活がつづきそう。食べものをムダにしないという観点ではだいじなことだし、とうぜんのことといえそう。

職場にもっていくきょうの手づくり弁当 古々米0.75合

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