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よび名がいろいろ:パクチー(シャンツァイ、コリアンダー)を育てる


はじめに

 パクチーは全草をつかえる。シャンツァイともよばれる。種子はもちろんコリアンダー。かたい根ですら珍重されてエスニック料理につかえる。

そんなコスパに優れた作物のそだてかたをわすれないようにかきとめた。

きょうはそんな話。

パクチーの植え場所

 畑でなくても、野菜をそだてられる庭先やプランターでじゅうぶんそだつ。栽培はかなりやさしいと思う。

植える場所には肥料は通常の野菜がつくれる場所ならばいらない。酸性の土地ならば種まきの1週間前までに苦土石灰や草木灰を1平方メートルあたりひとにぎりくわえてよく耕してたいらに。必要におうじて堆肥をバケツにはんぶんほどいれる。

慣れないうちは葉で見わけにくいかも。葉をむしりながらつかえる。多少乱暴にもいでもかまわない。すぐにまた脇芽がでてくる。強健。見慣れない草姿なのでほかの作物と区別できるように野菜の区画に植えてほしい。

いちど花を咲かせて種子をつくればこぼれ種でふやせる。


種まき、育て方

 土をおちつかせて水をまいてから10~15センチ間隔で2,3つぶずつ点まきする。ひとつのたねからふたつずつ芽がでて、ほとんどが発芽するので、必要におうじて間引く。

もういちど書くがまるい種子ひとつぶで2つずつ入っている。まくとふたつ発芽してくる。しばらくそのままでかまわない。本葉が数枚出たところで間引く。

芽のは大きくのびはじめるまえに先っちょだけ摘むのがコツ。するとすぐに脇芽が出てずんぐりと枝わかれしてしっかりした株にしあがる。つぎつぎにでる脇芽を収穫していく。

大きくなる(1メートル前後)ので、植えるのは比較的ひろめの場所がいい。発芽すると放置してもよいが、その場合にはすっと立ちあがった株になり、あまり収穫の機会がない。それで先っちょを摘んでいく(摘芽)。

あまりに生長しなで葉の色がよくないときには、液肥や身のまわりにある標準的な肥料をやる。

間引いた苗は一人まえにパクチーの香りがしておいしい。本葉はこまかく繊細でいきおいのある部分は思いきって芽をつんで食べる。すぐに脇芽がでてきて、つぎつぎと収穫できる。

利用法について

 パクチーは本葉がしげりはじめたら、摘芽をかねて収穫をはじめられる。新芽の部分は香りがよくやわらかでさまざまな料理につかえる。大きくなるとかたくなってくるので、やわらかい脇芽などをつみとる。すぐにつぎの芽がでてそだつ。数本あるとかなりながいあいだ家庭で料理につかえる。

かたい部分ばかりになったら、そのままにしておくと白い花を数多く咲かせる。ブーケの素材にもなり、かおりもよくじゅうぶん鑑賞できる。

そのままにしておくと直径3ミリほどの種子をつける。そのまま放置して葉が半分ほど枯れると種子が充実、乾燥がすすんで色が変わると収穫。さらに風とおしのいい日陰で乾燥させ、つぎのシーズンまで冷蔵庫の野菜室などに保存する。

一部は来年用の種子としてつかえる。たくさん収穫した場合には、さらによく乾燥させて冷暗所に保存する。冬のあいだコリアンダーとしてさまざま利用できる。コリアンダーをつぶすにはすり鉢とすりこぎ、もしくはミルサーなどが便利。カレーに入れるとより一層複雑な香りがくわわり格別。

おわりに

 基本的にこぼれた種子でふやせる。いちどつくった土地ならばそののちもよくそだつ。病害虫や連作障害などはほとんど見ない。風でたおれることがあるので支柱などでささえ、結束する。

パクチーのまわりにこの香りがいつもただよい、動物は好まないようだ。足あとがすくない。多少動物避けになるかもしれない。


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