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きょうは「ひまわりの日」:このクニの人工衛星の愛称について


はじめに

 なにげなく職場のエレベーター表示を見あげると、きょうはひまわりの日らしい。花のほうではなく人工衛星。この愛称はなじみの方が多いはず。この季節のみならず年中、いや日々お世話になっている。気象衛星として代替わりすれども長年にわたりこのクニの気象情報を宇宙からわたしたちのてもとにおくりつづけてくれる。

こうした愛称はさまざまな衛星につけられる。宇宙に関心のあるわたしにはこれらの機材のけなげなしごとにとても興味があリ、愛称ともどもしたしみ深い。

きょうはそんな話。

花の名前が

 ひとむかしまえのこのクニの人工衛星。ロケットで宇宙にうちあげられ、予定される軌道に投入されたころあいに、それまでのあじけないアルファベットと数字のくみあわせの無機的ななまえから、とたんに愛らしいなまえでよばれた。

たとえば「うめ」や「さくら」。「うめ」だったら代替わりすると「うめ2号」とか。通信実験衛星の「あやめ」だったら静止軌道には投入できなかったが、「あやめ」、「あやめ2号」と名前がついている。

最初は季節と関係あるのかなと思っていたが、どうもそうではなさそう。打ち上げ時の花の時期とは相関なさそう。

科学衛星は

 科学衛星の多くは以前ならば東大の宇宙航空研究所が担当して打ち上げてきた時期がある。そちらの多くは花とは関係なく、「あすか」とか「おおぞら」、「ぎんが」など空やとりなどをイメージするなまえがつけられている。

もちろん「だいち」などそうでないものも多い。観測対象は宇宙のX線や地球の大気、銀河の中心部など多岐にわたる。なかでもこのクニのお家芸ともなった電波天文学での活躍は注目にあたいする。

東大の宇宙科学研究所は、そののち宇宙開発事業団(NASDA、科学技術庁)、航空宇宙技術研究所(NAL、科学技術庁)とともに統合されて宇宙航空研究開発機構(JAXA)となった。

最近のロケットの製造は民間でできることはまかせようと、三菱重工が受けもつようになった。アメリカもかたちはことなるが、NASAのやっていたことに民間企業が参入。しかも企業どうしで競争してロケット開発などをおこなう時代になった。

これでコストの削減、開発の迅速化、安全性や安定性など開発力が向上できればこしたことがない。

愛称があると

 最近の宇宙探査機では「はやぶさ」の活躍が記憶にあたらしい。ハラハラ・ドキドキの連続だった。

さて「ひまわり」。この衛星から送信される画像は日に何度も見る機会があるほど。その性能も代替わりのたびにすさまじい進歩があると聞く。このクニだけでなく周辺各国にも情報を共有しあっているらしい。国際的にも重宝される存在。

それだけ日々お世話になり愛らしいなまえとイメージがむすびつく。ひまわりはまさに気象衛星にマッチしたなまえ。まさにいまの季節のイメージともよく合致している。1977年7月14日にひまわり1号が打ち上げ。

何代も代替わりをへていまは8号と9号の2台が活躍中。ことしの12月には8号のほうは運用を終え9号のほうが本格稼働をはじめるという。8号、おつかれさまの声をかけたい。


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