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ひさびさの現金取引のやりとりのところどころをわすれてしまう


はじめに

 このところネット環境の便利さになれてしまい、以前ならばごくふつうのほぼ無意識にやれたはずのことが断片的になってしまった。

ひさびさそんな場面に出くわして起こったできごととは。

きょうはそんな話。

領収書のやりとり

 主宰する学習サポートはごく小規模な個人事業。高額な取引はまずない。ずいぶんむかしにはじめたころは月謝袋を児童・生徒をつうじて月謝やテキスト代のやり取りをしていた。

するとこんなことが。ある児童がわたしに「はい、先生。」と紙袋をわたす。おもてに今月の請求額を明示してあり、その額に見合う現金を保護者の方が入れてくださる。わたしはおもむろになかの現金の額を確かめる。「あれっ、100円合わないなあ。」

それを聞いた児童はランドセルをさかさにひっくり返す。いっしょに100円玉が落ちてきた。たびたびそんな経験をしてあたまをきりかえた。

現金からかえて

 教室での現金のとりあつかいをやめよう。口座引き落としに変えよう。こうしてリスクのある現金のやりとりをやめた。昨今の状況よりもずっと以前のこと。

そうはいってもテキストをとりあつかう業者などとは取引する。年度はじめなど児童・生徒たちのテキストなどを一括して業者から仕入れる。こうしたタイミングではけっこうな額になるのでもっぱら振込口座を利用。

たまに年度途中に急遽おとずれる生徒の分などを現金取引で請求書や領収書をかわしていた。商取引のながれの基本はいまもかわりないが、やりとりのなかでこうした現金をほぼ見なくなった。

そして今やネットでの引き落としサービスを利用。様変わりした。


昨今の状況で

 このところ周囲の状況がかわりつつある。昨今の状況でさまざまな取引先の行末に変化が。ある取引先が出先をとじるという。そこでわたしのところとのあいだでかわした保証金を返金したいとの連絡をいただく。了承のうえいついつに受けとりに出向きますと返事。

当日になり、たまたま空き時間ができたのでその予定の日の朝一番でおとずれた。きょうは朝からガソリンスタンドに寄れたし、スムーズだなと思いつつ事務所のある2階へ。

先方はすでに返金分を準備されていた。丁重にあいさつをかわしておもむろに担当の方は現金を確認しはじめた。このところ使わなくなった印鑑を忘れてないぞとかばんを見た。

ここでふと気づく。なにかがたりない、そのままなにも準備せずにおとずれていた。あっ、そうか受け取りの現金だから領収書と収入印紙が必要か。肝心なことを失念していた。あとのまつり。

急遽、この事務室にあるかりの領収書用紙をいただき記入、それでもって仮の領収とし現金を受けとれた。すぐに正式の収入印紙貼付の領収書を郵送することで了承いただけた。「失礼しました。」とていねいに頭を下げた。

失敗。あとのまつり。そのうえ相手の方にひと手間よぶんにかけさせてしまった。便利で手間いらずの振込ばかりになり、しかも昨今の状況下で追加のテキストの仕入れもできずじまい。まったくのところごくありふれた商取引の場に出あわずじまいだったことにあらためて気づかされた。気をつけないと。

おわりに

 長年やってきたことをあっさり忘れてしまう。ふだんなにげなくやっていたのにもかかわらずしばらくやっていないだけでできなくなっている。あるいは手順をとばしてしまう。やりつづけていないとダメなんだなきっと。そう思いつつ、事務所を去った。

ほかにもいろいろなところに迷惑をかけていないか、あらためて点検しようと思いながら。


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