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おぼえられないパスワードにしてしまうわたしとヒトにおぼえられてしまうリスクにおびえるわたし:相反する行動のはざまで


はじめに

 このクニのヒトビトの平均年齢よりも年上になった。わすれるのはあたりまえと無頓着とあきらめの境地のあいまに漂っている。

一方で思いだそうとあたまをカラカラとふるがなにも出てこない。この無念さ、なんとかならないか。それはパスワード。

きょうはそんな話。

わすれることのすさまじさ

 このところ「わすれる」のは日常茶飯事。とりたてて腹をたてたりがっかりしたりするほどではない。ただすさまじいなあと思えるほどのわすれかた。「わすれた。」のつぶやきを聞いた家族がとなりで首をがくりとうなだれている。

つい先日。あるアカウントに対応するパスワードをかりにメモ書きしたうえで変更した。「変更しろ。」と案内がとどくのに合わせてしぶしぶ変える。だってねっからズボラなんでやりたくなくてもしかたがない。

そうすると、あっ、そうだあれもしておかないとと、設定を終えたばかりのサイトを開こうとする。とうぜんのごとくアカウントIDにつづいてパスワードをたずねてくる。「えっと、なんだったっけ。」といまあらたにつくり入力して登録したばかりのパスワードを入力。

ぶつぶつ言っているわたしのちかくで家族のためいき。やはりはねられる。「パスワードがまちがっています。」との赤い文字のアラート。

わすれるときのおきまりパターン

 そんなこともあるさ、だからちゃーんとメモしたおいたよっと。メモをさがす。はて、どこにメモしたっけ。メモした場所をわすれてしまっている。このあたりはしっかり確信犯的にくりかえしている。わすれることに自信がある。一度や二度ではない。つねにくりかえす。

先日は郵便局でおなじことにつづいて印鑑、通帳とたてつづけにわすれて3度も家と郵便局を往復する。さずがに職員の方から「だいじょうぶですか。」のこえをかけられた。なんと返事すべきか。

一度失敗した反省にもとづき、さまざまなそれなりに防止するアプリ、スマホやPCのアドバイス、そのほかさまざまな方法を駆使してこのパスワードを再発掘する手段をとってきた…はず。

ことごとく…

 こうしたこころみはこれまでのところすべて失敗。みごとなぐらいに。わすれかたはハンパでない。

最近では職場で勃発。「わすれた。ごめんなさい。」というわたしのひとことに、職場の同僚は開いた口がふさがらないでいた。

さっそくある場所について再設定。さまざまなところによけいな手間をかけさせてしまった。したがってさすがにこの職場でのできごとに関しては最優先事項として「おぼえる」に特化してほぼ1週間かけて記憶した。

かたときもこの番号をわすれないために復唱してみる。あやしいとかんじたらその場にめんどうでも出向き、じっさいにその番号をたしかめて実行してみる。そしてその場でもう一度復唱する。

ようやく、10ケタの無意味なパスワードをなにもたよることなしに入力してイッパツで機械からOKをもらえた。学生の頃の入試や自動車免許の学科試験の発表時をホウフツとするほどのうれしさをあじわえた。こんなことがまだできるなんて、このポンコツの頭にできるなんてとへんな感動をあじわった。

おわりに

 そのいっぽうでやはりわすれつづけている。きのうもやった。うえで書いたことをおなじようにやり、けっきょく予備のPCをつかえずじまい。お盆時期に車で往復2時間かけて職場からもって帰るのをわすれていた自前PCのところへ。

ひさびさに10ケタものパスワードをおぼえられたイキオイで、べつのだいじなひとつをわすれたんだなと思いつつこの記事を書いている。ひとつおぼえてひとつわすれる。なんだ、けっきょくあたまのなかのメモリーの容量はかわらないじゃないか。

それでもいい。おぼえられることができただけすくわれる。わすれてもなんとかなる手段さえ確立できたらなと思う。20年以上、このわたしだけ?の不便な状況がつづいている。世のなかのヒトビトが平気なのがふしぎ。

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