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このところのさかなの価格に手を出せなくて急速に食べられなくなってきた


はじめに

 このところ、スーパーにいくと入り口から正面つきあたりのコーナーにあまり立ち寄らなくなってきた。理由は買えないから。

そこは魚の売り場。以前ならば手軽にえらべて季節ごとの味を楽しめていたが、残念だが最近は買える価格のものがみあたらない。その行動を思い出せないぐらい遠いむかしのよう。

さかなを見ない

 店に行っても立ち寄らない場所はさかなコーナーだけではない。近ごろふえつつある。買いたい品物なのに買えない。なかでもさかなはこのところ顕著。わたしと家族は肉よりさかなが好き。

日常の食べものとしてかたまりの魚をうちの経済力では買えなくなりつつある。じゃあ、さかなのアラはどうかとさがすがこちらも高い。やはり手が出ない。

もっと買いたいはずのものなのに。たまに近くをとおり横目でながめるがもはやためいきすら出ない。やむなく関係のない場所になりつつある。

おおげさでもなんでもなく尾頭つきの焼き魚など以前ならば「大衆魚」といわれていたさかなをもっと食べたい。ところが旬の時期には安くなるかもと待っていても、高いままでシーズンがそのさきへ。

ー「大衆魚」なんてきっともう過去のことばなのね。ー

どこへいったのだろう。もう獲れないのかな。サンマはもはや年に1,2回でも口にすればいいほう。しかも生は手にはいらず、冷凍。

肉に代わるさかなのはずが…

 わかいころ肉が高いと感じたときには、じゃあ、さかなにしようときりかえができた。いまはいずれも選べない。どちらもかたまりで食べられるのはもはや遠いむかしのこと。

肉ならばもっとも安い部位の、しかもセール品が賞味期限切れ間近になり20~50%引きになり、やむなしと覚悟をきめないと買えない価格になってしまった。

さかなはそうはいかない。鮮度がだいじと思うので、消費期限間近の目のトロンとしたさかなは火を通す調理むけはべつとして買わない。それですら手の出ない価格だけど。

店探し

 最近は車で通勤しているので、遠まわりでも鮮度の良い店に寄り、そこの処分品(これでほかの店のふつうのさかなの鮮度とおなじくらい)を閉店ちかくの値引き値でたまに購入している。

この状態がながくつづき、このところ大豆を主とした豆腐、納豆、厚揚げ、卵などですます献立になりがち。家族にたべさせたい肉や魚が登場しなくなって久しい。

もっと食べたいし、いつかは復活しないかなとか、未利用魚が店にならばないかなとか淡い期待はあるのだが。どうも最近の海の状況、市場のようすなどからするとそれらもかなわなさそう。むなしいなあ。

養殖でも

 沿岸の天然のさかなの漁獲量がすくない状況はもはやわたしのこどものころから言われつづけている。そのかわりに養殖や栽培漁業がさかんに。その養殖されたさかなですらもはや高くて買えない。

というかもともと市場価値のある魚が養殖されているのかも。ここ数年での高騰はどうしようもない。えさ代などが高くついているらしい。

わたしが5,6年ほど従事していた農業以上に、漁業は後継者がなかなか育たない。さかなもいなければ獲る、養殖、栽培する方もいなくなりそう。

心配のタネはつきない

 はたしてこれからどうなるのだろう。まわりを海にかこまれていて、よい漁場にめぐまれているクニのはず。海外からの輸入品ばかりになってしまうのだろうか。それとも近海のなじみのさかなをふくめて枯渇までいってしまうのだろうか。

消費者の立場にたちかえると、たべるほうにも問題がありはしないか。マグロやサケなどばかりにたよってきた。いずれも切り身になり調理の際には基本的に骨など気にしないで楽に食べられる。

しかし一尾ごとまるまる骨をさがしながら食べるさかな好きにはものたりないし、さかなはもっとたくさんの種類があるはず。上にもかいたが未利用魚がもっと出まわってほしい。ほんとうのさかな好きはこうしたさかなを待ち望んでいる。

おわりに

 さかなのなかでもウナギなどは昨年は高騰した。国内にはあさりすら海外から稚貝を入れないと不足するほどになったのはすでにかなり以前のこと。さんまもしかり。

次世代のヒトビトのために持続的に魚をたべつつ維持していけることは、漁業を生業に選びたい方々にとっても朗報のはず。ノルウェーなどは海産資源管理を徹底していると聞く。

ふりかえってわがクニ。すでにわたしがこどものころから最近の教科書まで書かれつづけてきたことばかり。それにもかかわらず目に見えて前にすすんでいるように見えない。むしろ後退してないか。なんともはがゆい。

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