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子を育むうえで高級なくだものを海外に輸出し安いものを輸入して食べるクニにむかう選択肢ははたして…


はじめに

 なにも批判めいたことを記すつもりはないし、そのためのリサーチをしたうえで書いているわけではない。それにしてもくだものの多くが高くて手が出ない。かろうじて手にできるのは輸入品のバナナを中心としたもの。

国内産のくだものはシーズンの終わりがけにセール品のしかも処分間近なものをようやく買えるぐらい。この傾向はますますすすんで、そのうちこのクニでは高くて売れず、やむなく海外の方々の口にはいるようになりそう。

きょうはそんな話。

日ごろのくだもの

 買いものでいちばん憂鬱なのがくだものの入手。かろうじてもとの家に晩柑、レモン、びわ、そしてブルーベリーが実る。これらでつないで手に入らない時期は店でやむなくさがす。最近ではいちごがその例。すでにこの地域では生産のピークはすぎてそろそろ店の棚から撤退するころ。値段がさがりつづけている。

基本的に定価では買えないので、店をまわりセール品としてならんで数日後をねらい半額の値引きシールのつくころにようやく手をだす。処分されるのがくやしいから。その理由はつくっていたことが大きい。手塩にかけたものが食べられずに処分されるぐらい悲しいことはない。

農産物のあつかいは生産の経験のおかげで日もちのコツを身につけているからこれでじゅうぶん。ようやく買える値段。

摂取のめやす

 クニのお役所はこのところくだものをこれまでの1.5倍摂るのが望ましいとのたまう。たしかに栄養面を考えるとクニ全体では摂取不足。とくにわたしたち中年男性については大幅にそうらしい。ところが肉・魚よりも価格が高いともはや嗜好品といってよさそう。

各地のブランドものはとうてい手が出ないので最初からそこは見ない。贈答用かもしれないがそれにしても買える方々とはいったい…。

消費者は…

 国内でこういった高級な部類のものをみずから買い求め日ごろ口にできるのは人口比ではそう多くないだろうし、じっさいに円安や賃金格差で国内のその層ですら海外では中堅層にすぎないだろう。このクニの住民の所得の中間値ならばなおさら。今後はさらにその傾向が進みそう。

そしてすでにこのクニではくだものにかぎらず、国内でほしいものを海外から取り寄せるにあたり買い負けているという。すでにそんな時代がすすみつつある。

もはや貧しい国内を素通りしてあらたな輸出産品として海外へと運ばれる日も近そう。これらはいずれ海外の指標でいうもっとも厚い「ふつう」の経済状態の方々むけに輸出されるようになるのは必定。海外富裕層に関しては語るまでもない。

でかせぎに…

 このクニのすこし先。もはやごくふつうのしごとですら満足のいく賃金をはらえる会社は見当たらず、海外の条件のいいしごとをもとめて出かせぎに向かう世のなかが待っていそう。はたして言語が不十分なまま受け入れてもらえるだろうか。

そこで待っているのはそのクニでは低賃金で働き手が集まりにくくなりかけたしごと。ちょうどすこしまえのこのクニの状況の裏返し。こんどは立場が逆転しそう。

はたしてどれほどの覚悟でむかうことになるのだろう。以前の国内の移動でのでかせぎとはまたちがう。生涯にわたり労苦のともなう行き来をくり返すわけだから。

おわりに

 このまま手をこまねいている(なにもせずに傍観している)と、いくつかあまりうれしくない状況におちいりそう。すでに軌道修正するならばいまかもしれない。現実のひとつとしてそうした未来が待っている。

たとえば高級品よりも普及品のくだものをつくれば農家がいちばんもうかるように政策でしむけないか。需要と供給の市場の原理から考えるとそのほうが自然な気がする。すこやかな子どもたちに安心してたくさん食べてもらえるものとして考えるとわかりやすい。このクニは子を育む視点で考えるとうまく進みそう。

自分たちが為政者を選ぶシステムである以上、その選択の主体はわたしたち自身だし、言ってみれば生じた結果については自己責任でもある。けっこう真剣に選んでいかないと、わりとかんたんにあっさりとこのクニの未来の方向性は決まってしまうかも。

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