さむくて湿度のひくい時期につくった干しだいこんは陽にあたりおもいのほかおいしくなる
はじめに
さかんに干しだいこんをつくっている。雨雪のときにはつくれないので店に寄り、買いたして手に入れる。
だいこんの収穫の時期がすみ、しばらく寒風に吹きさらしてちょうどいまごろできあがり。まだまだつくれるチャンスがある。天気情報をにらめっこしながら作戦をねる。
陽にあたると風味が増す。ことしつくったものをきのうはじめて食べた。
きょうはそんなはなし。
だいこん干し
このところ近所の方からだいこんをいただいた。とてもりっぱ。ハンパでないサイズ。すでに買ってあっただいこんを消費中のため、いただいたほうを新鮮なうちに半分にし、うすぎりにしてさけめをいれて干した。
いつものようにカーポートのなかにひもをはり、そこへ干す。じつにかんたん。だいこんの下にはわたしの車。車高が低めのハッチバックなので問題なし。
これで、このところの晴天つづきならば3,4日でひからびる。湿度の低い日がつづけばもっとはやい。ぶあつくスライスしたけれどだいじょうぶかなという心配はいらなかった。このところ乾燥注意報が出つづけて空気はからから。みるみるちぢみちいさくうすくなった。変化を日々見ているとおもしろい。
春のやさいの端境期にそなえていろんな干しやさいをつくろうかと思う。ちょうどそのころはやさいは苗の時期。一時期だけどやさいの値があがる。それにそなえておこう。
陽にあてる
干すものはほかにも。よくやっているのはしいたけ。こちらも以前は栽培していた。つぎからつぎにたくさんとれる。一時期にとれるのでたべきれない。そんなときにはタケのザルで陽に干す。
こちらもあっというまに陽のひかりでおいしくなる。干ししいたけからはいい風味がでてよいだしがでる。ほんとにこればかりは生のしいたけではつとまらない。干したしいたけでないとでないだし。
干しだいこんもそう。生のだいこんとは風味もはざわりもちがう。わたしはゆでないで生のままのだいこんを干す。ゆでただいこんを干すと日もちがいい。上品に仕上がる。
かさがへる・ひもちする
ゆでてから干したものはみじかい期間ならば、常温で封をして保存できる。生から干したものはいたみやすいので冷蔵庫で。けっこうかおりがでるので、密閉できる袋か容器にいれて。
生からの干しだいこんを冷蔵庫の野菜室もしくは冷凍庫で保存すると数か月はつかえる。湿気のたかい時期にはなまものにちがいはないのでカビに注意。
なぜ陽に干すとおいしい風味がうまれるのか。濃縮される効果はもちろんある。どうもそれだけでないのはたしか。あきらかにかおりがちがう。あらたにしょうじてくる。陽にあてるとうまれてくる。陽にあたったかおりとわたしは勝手に名づけている。
生のだいこんのままではかさばるが、干すとほんとうにコンパクトになる。収納もらく。それだけたくさんつくってストックできる。それがいま。だいこんの値がおちつき、寒風がふきさらすいまこそ、つくりどき。
おわりに
干しやさいはほんとうに重宝する。そしてひもちがいいので、ほかにやさいが手にはいりにくいときに重宝する。しかもおいしい。そのわりには料理の主役にはあまり登場する機会がない。干しだいこんがメインの料理はたしかに聞かない。
脇役でも存在感はある。独特のかおりをまとい、料理に個性とあじわいと安心感をあたえてくれる。
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