しがない地方国立大学院生3人組のOA化黎明(れいめい)期の顛末記
はじめに それはとつぜん現れた。すくなくともわたしにはそう見えた。大学研究室の急激なOA化のことだ。もちろんオフィスオートメーションの略でOA。
はたしてこの語が昭和の化石語かはさておき、半径20mほどの小さなせかいの些末で急激なOA化の顛末と掃き捨てていただきたい。
支店長のむすこが… ときは昭和(すでにふたつ前の元号か)の末期、地方大学の古ぼけた理系研究室のタコ部屋のごとき一室。わたしをふくめた3人の同学年の大学院生が机・いすをこの研究室のぬしである教授からあてがわれ