【ウェザリングで恥をかかないために】理論を元に「宇宙での汚れ」をリストアップしてみた。
この度、「MGボール ver.Ka」を宇宙ウェザリングで制作していくにあたって、「宇宙ウェザリング」というものに挑戦してみることにしました。
そこで、ふと疑問になるのが、「宇宙の汚れってなんぞ?」ということ。
「宇宙ウェザリングで仕上げてみた!!」とか言う記事を堂々とネット上にアップしておいて、機体が「サビだらけ」だったら、全世界の笑いもの にされてしまうし、記事の信憑性ないしは、このnoteアカウントの信憑性がガタ落ちになってしまう。
(自己満だったら全然OKですけどね。)
ということで、制作を始める前に「宇宙での汚れ」について、事前にリサーチして参りました。(とは言ってもネットサーフィンですが。)
なので、今回は、そのリサーチ結果をリストアップして、科学的根拠と共に解説していきたいと思います。
先に断っておきますが、「本当にそんな汚れが実在するかどうか」については、私は宇宙に行ったことがないので判断できません。
あくまでも、理論上のお話をしているだけです。ご勘弁を!!
恥をかかずに「宇宙ウェザリング」をしたい方は、ぜひ参考にしていただければと思います。
■ 【宇宙の汚れ1】紫外線による退色
まず、宇宙汚れのメインとして挙げられていたのが、「紫外線による退色」です。
窓際に置いておいた本が、いつの間にか色褪せたりするのはあるある(?)だと思いますが、それは「塗膜」に関しても例外ではありません。
紫外線と言うのは、簡単に言うと、「波長が短く、エネルギーが高い光」のことで、化学的な作用を起こす危険なものでもあります。
人間にとっては、「肌の老化」や、「目の病気」を引き起こすこともありますが、「ビタミンDの合成」や「殺菌消毒」などの効果もあり、一概に悪い物ということも出来ません。
(専門家でも何でもないので、これくらいにしておきますが)
では、「塗装・塗膜」に対する影響はどうかと言うと、塗料の「色素の結合」というのが紫外線に壊されてしまい、色が変色することが考えられます。
さらに、宇宙というのは、地球とは違い、大気によって覆われているわけではない ので、我々が普段浴びているよりも 紫外線量が多い です。
そのため、「宇宙ウェザリング」をする上で、まず最初に考える必要があるのが、この「紫外線による機体の退色」なのです。
〈MEMO〉
「機体の退色」
→ 「ウォッシング」や「ドライブラシ」等で表現可。
■ 【宇宙の汚れ2】塗膜の剥がれ
先ほどと同じ理由で、「塗装の剥がれ」というのもメジャーな汚れ?として挙げられます。
紫外線によって、塗膜強度が弱くなって、剥がれやすくなる という至ってシンプルな原理。
また、戦闘した際には、「機体同士のぶつかり合い」などもあると思うので、そういう意味でも「塗膜の剥がれ」というのは頻繁に起こりそうですね。
〈MEMO〉
「塗膜の剥がれ」
→ 「チッピング」や「ドライブラシ」、「剥がし塗装」等で表現可。
■ 【宇宙の汚れ3】ほこり
続いて紹介するのは、シンプルに「埃(ほこり)」です。
これに関しては、詳しいことは言及できませんが、どうやら宇宙空間には、「宇宙塵(うちゅうじん)」と呼ばれる微粒子が漂っているらしいんですね。
で、宇宙と言うのは「真空状態」と考えられていて、基本的には風とかも吹いていない ので(太陽風などは存在するらしい)、ホコリが機体表面に積もってしまうのではないかという予測です。
ただし、ここで注意しておきたいのは、その宇宙空間を漂うほこりが「何色なのか」が分からないという事。。。
〈MEMO〉
「埃(ほこり)」
→ 「ウォッシング」や「ピグメント」等で表現可。色は不明。
■ 【宇宙の汚れ4】デブリ衝突痕&ダメージ痕
最後に紹介するのは、「痕系」です。
具体的には、「デブリ衝突痕」や「ダメージ痕」。
ちなみに、「(スペース)デブリ」というのは、ガンダムの劇中でもお馴染みですが、簡単に言うと「人工的なゴミ」のことで、人工衛星やロケット、その他の部品などが破片となって漂っているものです。
大きさに関しては、まちまちで、1 mmくらいの物から、10 cm以上の物まで存在するそうです。
そして、「ダメージ痕」に関しては、「弾痕」タイプや、「ビームサーベル」によって機体が溶けたタイプなどが考えられますね。
〈MEMO〉
「デブリ衝突痕&ダメージ痕」
→ 「リューター」や「ホットナイフ」等で加工。
■ 【重要】理論上、宇宙に存在しない汚れ
それでは、最後に、「理論上、宇宙に存在しない汚れ」を紹介して終わりたいと思います。
私がリサーチした限りでは、以下の汚れが該当します。
【宇宙に存在しない汚れ】
・泥や砂汚れ全般
・サビ
・オイル垂れ
・煤汚れ(?)
これらが「宇宙ウェザリングしました!!」と作品を紹介した時に、恥をかくパターンのウェザリング です。(気を付けて)
宇宙ウェザリングにおいて、「泥や砂汚れ」は論外として、その他を追加で解説していきますね。
まず、「錆(サビ)」に関してですが、先ほども言ったように宇宙は真空状態で酸素がないので、そもそも金属が酸化しません。
そして、ガンプラのウェザリングではありがちな「オイル垂れ」ですが、宇宙には 重力が存在しない ことと、液体系は 一瞬でガス(気体)になってしまう ため、垂れるという概念が存在しません。
最後に、「煤汚れ」ですが、これに関しては確証は持てません。
そもそも煤と言うのは、「有機物の不完全燃焼によって生じる炭素の黒い微粒子」というものです。
宇宙の気体というのは、大半が「水素ガス」「ヘリウムガス」で組成されているので、炭素が不完全燃焼することがあるのかどうか。。。
なので、煤がついているロケットを見たことがある方 は、ぜひコメントで情報提供していただけると嬉しいです。
ということで、「宇宙ウェザリング」と銘打って作品を作る際には、これらの汚れについては、下手に手を出さない方が無難だと思います。
私自身も、ネット上でガンプラについて発信している身として、改めて気を付けていきたいと思いました。
■ まとめ
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今回は、リアルな「宇宙ウェザリング」を追求するために、「宇宙空間での汚れ」について自分なりに調べて、紹介させていただきました。
終始、小難しい話をしていた気もしますが、専門家でも何でもないので、そこんところはご理解ください。
(一応、学士(理学)は取得させていただきました。)
まぁ、たまには「感覚的に」ではなく、「理論的に」ガンプラを作るというのも楽しいのではないでしょうか。
次回から始まる「MGボール ver.ka」作りは、そんなリアリティを追求した制作にしようと考えております!!
(技術が伴うかはわかりませんが。)
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