【読書録】イマジン?

最近おかたい本を読んでたので、今回は息抜きもかねて小説を読みました。読んだのは、有川ひろさんの『イマジン?』です。

どんな本

私がこの本を読んで感じたのは、「気遣い」「誠意」「思いやり」といった「他の人の気持ちを考えること」の大切さです。

あらすじ

想像力は、あるかい?

憧れの映像制作の現場に飛び込んだ、良井良助(27歳)。

聞きなれない業界用語が飛び交う現場に戸惑う日々だったが、そこは現実と物語を繋げる、魔法の世界だった。

「必死で知恵絞って想像すんのが俺たちの仕事だ」

やがて良助は、仲間たちが作品に傾ける熱意に、焦がれるような思いを募らせていく。

走るしか能のない新米、突っ走る!行き先は、たぶん未来。

「有川浩」改め「有川ひろ」の、お仕事小説&ベタ甘ラブコメ。

涙と笑顔と元気が湧いてくる、待望の最新小説!

想像しろ

私が「気づかい」をこの小説のテーマだと思ったのは、『天翔ける広報室』の撮影現場でのあるシーンからです。

その現場で撮影中のある日、主演俳優の平坂が差し入れに焼き菓子を持ってきていました。しかし、焼き菓子は生菓子などと比べて日持ちがするので出すのを後回しにしていました。

そのときに、良井の同僚の佐々が「平坂さんの差し入れもう出しとけ」といいます。

「平坂さんは今日は1シーンだけなんだよ。平坂さんがいる間に出せ」

皆さんはこの台詞の意味、なぜ平坂さんがいる間に平坂さんの差し入れを現場の人たちに出した方がいいのかわかるでしょうか。想像(イマジン)してください。






正解は、平坂さんの気分をよくさせるためです。自分の差し入れで喜んでいるスタッフたちの姿を見ることでテンションを高めてもらい、いい芝居をしてもらおうということです。


このシーン以外にも、「気づかい」や「相手の気持ちを考えろ」といった言葉が数多く登場します。

また小説内では、良井たちの会社、殿浦イマジンが誠心誠意仕事をした結果、別の大きな仕事をもらえるきっかけが生まれるということも描かれており、仕事をする上で非常に大事な心構えだと思いました。

最後に

久しぶりに小説を読みましたが、とても読みやすく楽しい小説でした。有川ひろさんの過去の作品、『空飛ぶ広報室』『図書館戦争』なども登場してくるので、ファンの人はなおさら楽しめると思います。

あらすじにはラブコメと書かれていましたが、ラブコメ要素はそこまで強くなく、仕事にひたむきに取り組む良井たちの姿が描かれている小説だと感じました。

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