節分の豆まきで使われる枡は何の木でつくられているの?
2月3日は節分👹。
各地の寺社などで豆まきの福枡づくりのニュースが聞こえてきます。
おなじみの行事ですが、どうして枡に入れた豆をまくのでしょうか?
枡は古くから計量器として用いられていました。年貢を計る枡の大きさが様々だったのを全国で統一させた豊臣秀吉の「太閤検地」は、日本史で習った人も多いと思います。
その枡が、なぜ節分に?
諸説ありますが、もともと枡は「縁起物」とされており、
・益々めでたい
・福が増す
など「ます」の音の縁起担ぎから、豆まきに用いられるようになったとか。
さらに、豆まきの歴史をさかのぼると、なんと始まりは平安時代の頃。
季節の変わり目には邪気(鬼)が生じると信じられており、それを追い払うため古代中国の文化が宮中行事として伝わり、公家や武家の風習になっていたものが各地に広まって、江戸時代には庶民の行事として定着しました。
立春の前日である節分に「鬼は外、福は内」と言いながら豆をまくことで、鬼になぞらえた邪気を祓い、一年の無病息災を願ってきました。
枡の素材は「檜」
ところで枡の生産量が盛んなところはどこだと思いますか?
日本一の生産を誇るのは岐阜県の大垣市。
(農林水産省「岐阜県 大垣市 - 木枡の生産量日本一!」より)
枡づくりの体験ができる工房などもあるようで楽しそうですね!
岐阜県東濃地方は「東濃ひのき」が産出される地。伊勢神宮の式年遷宮で外宮の用材としても使用される銘木です。
大垣市は、水運が発達し、檜が集まる要所に近かったことから、建材などを作る際に出た端材を使用して、枡が盛んにつくられるようになったそう。
節分のあとの福枡で、ほんのり香る檜の香りを楽しむのもいいですね。
「檜」を学ぶ
昔から日本の木の文化を支え、その形成に大いに貢献してきた檜。
宮崎県にある大久保の檜や木曽・赤沢など巨木や美林をはじめ、檜の建築、林業の現状や歴史、文化史など様々な角度から学べる『日本の原点シリーズ 木の文化 檜』の書籍紹介記事もオススメ。
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