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【うつ改善】悩みを書き出してみよう

うつ病を克服した元大学教員、心と体の保健室J.C.A新潟支部代表のメンタルセラピストじめちゃんです。

本日のテーマは、「悩みを書き出してみよう」です。

前回の記事では自分のことが好きになれない人向けに、「自分のことが嫌いなら、まずは自分を受け入れる練習から始めてみませんか」という提案をさせていただきました。

「ありのままの自分を受け入れる」

自分を受け入れるとは、
「そんなもんか」、「ならしょうがないか」、
「こんな自分でもいいか」、「自分にとってこれは普通のことか」
こう思うことと同じ意味だと個人的にはとらえています。

自分を受け入れることで目指すゴールは、「嫌いを好き変える」だけではなく、「嫌いを普通という考え方に変える」ことができるようになること。

自分のことをすぐに好きになるということは難しいかもしれないので、まずは「自分が嫌いな自分を受け入れる」←ここから始めてもいいと思います。

嫌いとあなた自身が判断したのなら、それは決して悪いことではありません。

「自分が嫌い」、「自分が好き」、「自分は普通」など
こう判断するのは最終的には自分自身なのです。

あなたの判断なのですからそこにいい悪いはなく、自分が納得できる判断なら現時点ではそれが正解です。

このように自分を受け入れることには、自己選択が必ず伴います

逆を言うと、○○には選択できないのです。しかしこの自己選択をする際に、○○の影響を強く受けていると自分を受け入れるという作業は難航するかもしれません。

その○○とは、他人です。
なぜ他人が影響すると難航するのでしょうか?


私のエピソードをお話しします。
私がうつ病で休職しているときにある思考の癖に悩まされることが多かったのですが、その思考の癖とは…べき思考です(このべき思考には、「~しなければならない」、「~してはいけない」なども含みます)。

べき思考が強かった時の悩みの一例を以下に示します。

・早く職場に戻らないといけない
・これ以上人に迷惑をかけてはいけない
・誘いは断ってはいけない
・気晴らしをしてはいけない(病人らしく寝ていないと…)
・薬は欠かさずに飲まないといけない

こんな感じでした。

一見自分で決めたルールを守ろうとしているようでもありますが、これらの悩みがどこから来たのかを後々たどってみたところ…ほとんどが他人から来ているものだとわかったのです。

詳しく解説すると、
・早く職場に戻らないといけない
→職場の人が迷惑な存在だと思っているかも

・これ以上人に迷惑をかけてはいけない
→周囲の人が私は迷惑な存在だと思っているかも

・誘いは断ってはいけない
→誘ってくれた人に嫌な思いをさせるかも

・気晴らしをしてはいけない(病人らしく寝ていないと…)
→周りに悪い印象を与えたくない

・薬は毎日欠かさずに飲まないといけない
→飲まないとお医者さんに嫌な思いをさせてしまうかも(もちろんうつ症状を和らげたいから飲むという思いも含まれるが…)

これらの悩みは、「今まで人に迷惑をかけずに生きることが重要なことだ」という他人からの教えの中で染みついた癖からくるものだったと今は思います。

私が「したい」、「したくない」という自己決定に関係なく、いつの間にか誰かが決めた軸(他人軸)の中で、「私もそうしないといけないんだな」、「言われた通りにしないと普通ではないんだな」と思い他人軸をできる限り守って生きてきたということですね。

でも、この「他人軸」には一貫性があるのでしょうか?

例えば「迷惑をかけられた」と思うことって、人によっても、シチュエーションによっても様々だと思います。

また、「迷惑をかけられた」と思うかどうかはあなたではなく、他人が決めることなので、自分でいくら迷惑をかけないよう頑張ったとしても、他人がその頑張りを「迷惑」と思えば「迷惑」なのです。

要するに、「迷惑」かどうかは自分ではコントロールできない部分なのです。自分ではコントロールできない悩みで(要するに自分ではどうしようもできない悩み)悩んでいてもいつまでも解決しません。

まずは、このような解決できない悩みを整理していく必要がありそうです。

これらの悩みを整理するために、まずは今の悩みを書き出してみませんか?些細なことでも、「こんな悩みを書いてもいいのかな?」と思うものまで何でも書き出してみましょう(箇条書きでOK)。

そして、その悩みの中で自分で解決できるものと、解決できないものに分けてみましょう。

具体的なやり方を先ほどの例をあげて説明すると、

・早く職場に戻らないといけない
なぜそう思う?→職場の人が迷惑な存在だと思っているかも
それは解決できる悩み?→迷惑と決めるのは他人なので、これは自分では解決できない悩み

・これ以上人に迷惑をかけてはいけない
なぜそう思う?→周囲の人が私は迷惑な存在だと思っているかも
それは解決できる悩み?→迷惑と決めるのは他人なので、これは自分では解決できない悩み

・誘いは断ってはいけない
なぜそう思う?→誘ってくれた人に嫌な思いをさせるかも
それは解決できる悩み?→嫌な思いをしたかどうか決めるのは他人なので、これは自分では解決できない悩み

・気晴らしをしてはいけない(病人らしく寝ていないと…)
なぜそう思う?→周りに悪い印象を与えたくない
それは解決できる悩み?→悪い印象を抱くかどうかは他人次第なので、これは自分では解決できない悩み

・薬は毎日欠かさずに飲まないといけない
なぜそう思う?→飲まないとお医者さんに嫌な思いをさせてしまうかも
それは解決できる悩み?→嫌な思いを抱くかどうかはお医者さん次第なので、これは自分では解決できない悩み

こんな感じで書き出してみると、悩みの整理がしやすいかもしれません。


解決できない悩みがあることが分かってから、大事なことはこれからです。それは、「解決できない悩みをあきらめること」そして「あきらめて、自分の心をラクにするためのどう悩みを解決していくかを考えること」

先ほどの例をあげて具体的に説明すると、

・気晴らしをしてはいけない(病人らしく寝ていないと…)
なぜそう思う?→周りに悪い印象を与えたくない
それは解決できる悩み?→悪い印象を抱くかどうかは他人次第なので、これは自分では解決できない悩み
では自分はどうしたい?→気晴らしはうつ病に治療にも必要なことなので、治療としてお忍びで山奥の温泉旅館にでも行こう!

・薬は毎日欠かさずに飲まないといけない
なぜそう思う?→飲まないとお医者さんに嫌な思いをさせてしまうかも
それは解決できる悩み?→嫌な思いを抱くかどうかはお医者さん次第なので、これは自分では解決できない悩み(しょうがないか)
では自分はどうしたい?→今は症状を和らげたいので、自分のために薬を飲もう!でも、例え1度や2度飲み忘れたとしても、(体に影響がなければ)馬鹿正直に毎回「飲み忘れた」と伝えなくてもいいか。     など

自分の心をラクにするために悩みを自分で解決できる形に変えていきましょう。

実はこのように、自分の考え方1つで解決できない悩みが解決できる悩みに変わることもあります。

大事なことは、「他人がどう思おうと、まずはあなたの心がラクになることが最優先」

このように悩みの整理をしていくと、悩みという重荷が少しずつ軽くなるかもしれません。

そして、この悩みの整理の積み重ねによって、「そんなもんか」、「ならしょうがないか」、「こんな自分でもいいか」、「自分にとってこれは普通のことか」というように、「嫌いを普通という考え方に変える」ということがしやすくなるかもしれません。

ぜひ何度かお試しいただければ幸いです。


心と体の保健室では、医師、薬剤師と連携を取りながら、メンタルセラピー、運動指導、食事指導、ハーブを活用したメニューで薬だけに頼らずに自分でうつをよくしていくためのサポートを行っております。

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