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腸閉塞で緊急手術&入院した話

2023年6月に腸閉塞の手術を受け、入院していました。
術後経過は良好で、仕事復帰も周りの皆様のおかげもありスムーズでしたが、人生で初めての手術&入院だったので色々と記しておこうと思います。


▼突然の腹痛

ある夜、急な右下腹部の痛みに苦しんでいました。
ズキーーーーーンとする痛み。しかも波がある。イテテテテと声が出るレベル。なんとなく腸がコポポポ…と動くときに痛い気がしたので、
「ガスがたまってるのかな?」「便秘のひどいやつ…?」と思っていましたが、直前に便は出ていたし、ガスは出ないものの痛みが引かない。
トイレに行っても出ない、鎮痛剤を飲んでも効かない、お風呂に入ってあたためても変化がない。下腹部がぽっこり腫れている。ナニコレ…。
仕事から帰宅する旦那に飲むヨーグルトを買って帰ってきてもらい、小さなドーナツとともに流し込みました。何か食べたら便が出て痛みがおさまるかな、と期待し就寝。(でもなんとなくおおごとになる気がして、カップ付きのワンピースを着て就寝)

明け方4時半頃、まだ痛みはひかず、ひとまず尿意を感じたためトイレへ。
そこで冷や汗とともに倒れる予感がしたため、そのままトイレのドアをあけて廊下に倒れこみました。この症状は過去2回経験があり、ひとまず寝転がって数分すれば起き上がれるので回復を待っていたのですが、冷や汗がいっこうにおさまらない、起き上がれない、そして右下腹部は非常に痛い。
(これはヤバイかも…)
と思い、手元にスマホもありましたが、ひとまず大声で旦那を起こし、救急車を呼んでもらうことに。
「夜間病院に車で行く? 救急車にする?」と聞かれ、迷わず救急車を選択しました。
車に乗るまでの道のりに耐えられそうになかったのと、夜間病院は何度か利用したことがありほとんど対応ができないことを知っていたため。
また、昨年父親が膵臓炎で救急車を呼び、大事に至らずに治療ができたという話を聞いていたためです。

・当日の仕事を欠勤するから仕事先に連絡をしてほしいこと
・保険証などが入った財布ごとカバンを持ってきてほしいこと
・痛みで寒いのでレギンス(モンベルメリノウールタイツ)を持ってきてほしいこと
を伝え、救急車を呼んでもらいました。(痛みで朦朧としている割にけっこう冷静)

▼救急車、大正解

救急車はすぐに来てくれたと思います。タンカ?のようなもので運んでもらい、救急車へ。後日聞きましたが、そのときに旦那は「靴を持ってきてください」と言われたとのこと。確かに運ばれるとき、靴はかないですもんね…。
痛みでオートロックを開ける、玄関のカギを開ける、ができなかったので、
もし旦那いなかったらどうしてたかな…と思います。

救急車に乗り込んだ後も、症状と、最後に何時ごろ、何を食べたかを聞かれます(飲むヨーグルトとドーナツ、おなか痛いのに食いしん坊だな…と自分で何度も思っていた)。
腹部のいろんな箇所を押したときにどこが痛いか、押した時が痛いか、離した時が痛いか、など。
その間、救急で対応できる病院を電話して探してくれますが、1軒目…2軒目…3軒目…4軒目…とどこも受け入れしてもらえそうにない。
5軒目に電話をかけている途中、4軒目の受け入れ先病院がOKしてくれて、搬送されました。

(救急隊員の人、本当にありがとうございます……!)
と心の中で思っていました。こんなに電話しても受け入れ先がない。
もし夜間病院に自家用車で行くことを選択していたら、とぞっとしました。

▼え? 手術ですか??

搬送先の病院で、お医者様に救急隊員の方と同じように質問をされ、
腹部を押され、症状を見られます。

この頃まで、まだ私は
(盛大な便秘かな~~~点滴で痛み止まって、浣腸とかで終わるかな~~~~)
と思っていました。

ところが、
「これは今日このまま手術、入院ですね」
「だいたい1週間から10日ぐらい」
と言われ、心底驚きました。
どうやら、「腸閉塞」だろう、という診断。

点滴で少し痛みが和らいでいたため、
「あ、そうなんですね…わかりました…(弱弱しい笑い)」
と返した記憶があります。

手術同意書は付き添ってくれた旦那に書いてもらい
(なんか色々不測の事態があるかもしれませんよ、と脅されるが同意する内容。怖いけど同意するしかないし、やるしかない)
執刀は9:30頃です、と教えられます。
その頃、おそらく7時前ぐらい。あまり眠れていない旦那も心配でした。

そこから病室に移り、手術までの間は点滴を受けながら病室のベッドで寝転がって過ごしました。
何人か、会う約束をしていた友人にキャンセルの連絡を入れます。
(あって良かった、スマホの充電…)
少しだけうとうとしたあと、起こされて、車いす乗れますか?と聞かれ、車いすで手術室に向かいます。
手術室に向かうエレベーターの前で、旦那に手を振って、手術室へ。
(これ、待ってる旦那のほうがしんどいよな…)と考えていました。

手術室に入って寝ころんだら、そのあとはもうすぐに意識がなく、
次に気づいたときは、終わりましたよ~、の声でした。

激痛! 下腹部激痛! 手術前より痛い!!

とりあえず病室に移されますが、とにかく暑い。
暑いです…と看護師さんに訴え、冷房を入れてもらい、
手に細長い保冷剤のようなものを握らせてもらいました(夢?)。

そこで旦那に会い、ごめんね~~~~心配かけて~~~と少し話して、カバンを受け取り、盲腸がねじれて破裂寸前だったこと、大腸を一部切る手術をしたことを聞き、面会終了。時間は14時半頃。付き添いも本当に疲れたよね、ありがとう…と思いました。

▼手術当日と翌日(入院1日目と2日目)

初日はとにかく体を動かせない。どうやら管が入っているので(それも見えない)トイレは行かなくても大丈夫そう。
自分の体にどんな手術がされたのかも、あまりわからない。
かろうじてスマホは見れるけど、右腕(利き腕)のひじの内側あたりに点滴が刺さっているので、右を曲げると点滴が落ちないから右手が使えない。
モバイルバッテリーも切れて、2日目は昼過ぎまでは充電器もなく寝転がるしかない…みたいな感じでした。

定期的に看護師さんが来てくれて、体温と血圧を測って、点滴を交換してくれる。ナースコールでいろんな人に呼ばれまくりで、本当~~~~に忙しいのに優しくて。
入院中、看護師さんありがとう…と何度も思っていました。

2日目、起き上がれそうなら歩く練習をしましょうか、と言われ、
体を起こすものの、血圧が下がって起きられない…!
上が60台になっていて、冷や汗が出て気持ち悪くてベッドに倒れこむ…
看護師さんが励ましてくれるのに、起き上がれない申し訳なさと、このままだったらどうしよう…という怖さでいっぱいでした。
(手術後の癒着を防ぐためにも早めから歩かないといけない)

▼レンタルしたもの・持ってきてもらったもの

救急車に乗り込む際、旦那に持ってきてもらったカバンには、財布やメイクポーチ、常備薬(頭痛持ちのため鎮痛剤)、のど飴、タオル、モバイルバッテリーなどが入っていました(前日出掛けたときのカバンそのまま)。
靴は、Salomonのスニーカー(安定してるけど履きにくい)

「ちなみにCSセットのAセット契約してます」と旦那から謎のLINEが入っていたのですが、何のことかわかりませんでした。
事前入院ならすべて説明があると思うのですが、緊急入院だったため、看護師さんも、私が「何を持ってて」「何を持っていないか」がわからない。

2日目の夜、うがいをする際に、CSセット契約してる?と聞かれ、
(なんか…そんな内容のLINEがあった気がする…)と思い出しました。

その後、看護師さんが確認してくれて、CSセットのうがい用の吸い飲みや受け皿などが準備されました。
これ本当に契約してくれてて良かった…旦那ありがとう
https://csset.kkelan.com/personal/

CSセットで入院日数分、交換&レンタルされたのが、
・パジャマ(浴衣タイプでも上下別のものでも状況に応じて)
・バスタオル
・タオル

CSセットで支給される(持ち帰れる)のが、
・吸い飲み
・うがい受け
・コップ
・歯ブラシ
・歯磨き粉
・割りばし
・スプーン
・ボックスティッシュ
・シャンプー
・コンディショナー
・ボディソープ
・泡で出てくる洗顔フォーム
・ボディクリーム

これだけでだいぶラク!洗濯物持ち帰ってもらわなくていいし、持ってきてもらわなくていいし。入院中ずっとパジャマでいいし。

そのため、自宅から持ってきてもらったのが
・パンツ(下着)
・ぺたんこパンプス(スリッポンとかある人はそれもいいと思う)
・靴下
・充電器(絶対に必要…!)
・化粧水等スキンケア(4日目朝から、余裕出てきた)
・リップクリーム(メイクポーチのやつがUVカット入り色付きだったため、薬用メンソレータムの普通のやつ買ってきてもらった)
・不織布マスク
・コンビニサイズのビニール袋(ごみ捨てにも荷物仕分けにも役立つ)
・S字フック(ベッド周りに荷物をかける)
・帰宅用の服一式(カップ付きキャミ、前開きシャツ、ゴムのゆるいズボン、カーディガン)

という感じでした。

▼入院3日目~7日目(退院)

記事を書いて放ったらかしたままそのままになっていたので、続きを書きます。1年ぐらいたっているので記憶がおぼろげ…。

3日目になると、立つ・歩くができるようになりました!
前日まで血圧が低くて全く起き上がれず絶望的な気持ちだったので、
本当に安心したことを覚えています。

手すりと介護用ベッドって本当に大事!と実感。
まずは介護用ベッドの背中部分を起こして急な血圧低下に備えて、
大丈夫そう…と思ったらベッドから足をおろして、
手すりを持って立ち上がる。
廊下の先にある身長・体重を測る機械に乗る。
(さほど今必要とは思わないけど、歩くためのゴールが必要な気がする)

点滴用のスタンドを持って、びっくりするようなよちよち歩き。
こんなにお腹に力が入らないものなのか~~~と思いました。
行って戻ってくるだけで一苦労。

動けるようになったことで自分でトイレにも行けるように。
排尿に問題がないか、量も計測します。

まずは自分で動けるようになったことで、とても安心しました。

そうすると今度はお風呂に入りたい。看護師さんがシャワーを使えますよ、と教えてくれる。でもその日はもう予約が埋まっていたので、翌日の朝のシャワーを申し込んで、3日目は就寝しました。

4日目、シャワーを浴びる前に点滴部分に水がかからないようにサランラップのようなものをぐるぐる巻きにしてもらいます。
ここで初めて、自分の手術部分を確認。
腹腔鏡手術って聞いてたけど、けっこう大きなガーゼを貼るんだな~~と思っていました。

シャワー用のセットは前述のCSセットに入っています。シャンプー、コンディショナー、ボディソープ、泡で出る洗顔フォーム。ありがたい。本当にありがたい。
さっぱりすると、どんどん気持ちも元気になる。
パジャマやまくらカバーなどの交換もできて、気分一新。

4日目昼からは食事もOKになりました。
「最初はお粥だけとかかな…」と思っていた私の予想を裏切り、
お粥、焼き魚、みそ汁、カリフラワーとエビの炒めたもの、スイカ!
(写真撮ってた)
こんなに食べられるかな…と心配したのは一瞬で、しっかり完食。
おいしかったです笑

食べられるようになり、動けるようになり、排せつできるようになると、もう退院できるかも?という気持ちに。
というのも、同じ病棟は常に満床、周りは高齢の方が多く、看護師さんたちもずっと忙しく動き回っている。
少しでも負担を減らしたい、限られた医療リソースを必要な人に渡したい…!と思いました。

お医者様は1日1回、変わりがないか様子を聞きに来てくださるのですが、そこで「明日以降退院していいですよ」と言われたのが6日目。
入院から1週間、7日目の昼には退院しました。

▼結局何が原因で、今後気を付けることはあるのか?

執刀してくださったお医者様に原因と手術内容、今後について詳しく聞く機会がありました。
・腹腔鏡手術を予定していたが、盲腸部分で腸がねじれ、腸が破裂しそうにお腹の中で膨らんでいて、開腹手術するしかなかったこと。
ねじれる原因はない。たまたま。誰でも起きる。
・強いて言えば、通常であればお腹の中で固定されている上形結腸(体の右側の下から上へ流れる大腸)が先天的に固定されていなかったこと。
・固定されずぶらぶらしている腸なのでねじれやすくなっていたこと。ケースとして多いわけではないが、全くないケースでもない。
・健康診断でこれは発見できない。大腸カメラでもわからない。なので防げない。(たまたまレントゲンとったときにねじれてたら気付くけど)
・小腸への逆流を防ぐ弁がしっかりしていて逆流しなかった、でも盲腸部分で腸がねじれているのでその先にもいけない、という状態で破裂しかかっていたこと。破裂するともっと大変だったということ。
・食べたらいけないものはない。強いて言えば暴飲暴食を控えてほしい。
・大腸を1/3ぐらい切除して小腸と横行結腸とを結んでいるので、腸が慣れるには時間がかかるかも(お腹がゆるくなるなど)。

そうなん?これ、開腹手術してたん??
(ガーゼが大きく貼られていたのですが、初めての手術だったので腹腔鏡手術なのか開腹手術なのか気付かず笑 友人からは普通気付くやろ?!と笑われました!たしかに)

で、これは病気というより、腸の捻挫。ケガみたいなものなので、防げないんだな、と感じました。
誰にでも起きること。
〇〇だったから悪かったのかな、と責めずに、生きてたらまぁそういうこともあるよね~と思いました。
あと、40年以上生きてても、腸がぶらぶらしてるなんて、開けてみないと気付かないので…内臓にも個性があるんだな、というのも気付きでした。

▼その他

途中で追加して持ってきてもらって良かったもの
・紙のマンガ(ずっとスマホ見てると疲れる)
・アロマオイル(いい香りになると気持ちが安らぐ)

仕事が忙しい中、合間を縫ってお見舞い&ものを持ってきてくれた旦那と、退院時に迎えに来てくれたり食事を作ってくれた両親たち、仕事の調整をしてくださったみなさま、心配してくれた友人たち、いろんな人に支えられて生きてるなぁと実感しました。ありがとうございます。

あと、偶然にも救急を受け入れてくれた病院が「労災病院」で。
「治療と仕事の両立」を掲げるポスターが廊下にたくさん貼ってあったことがひとつの気付きになりました。
私はキャリアコンサルタントという仕事をしていて、資格の更新講習に「仕事とがん治療の両立支援」というのがあるのは目にしていたのですが、
その講習を受けたことはなく…。
私はガンではなかったけど、治療と仕事の両立、というのは大きなテーマだなと思い、入院期間中に2ヶ月後のオンライン講習を申し込みしました。
結果、勉強してとても良かったです。
仕事と治療の両立支援を相談できる窓口があることも初めて知りました。
【さんぽセンター 産業保健総合支援センター】

すべての人が両立支援を受けられるような恵まれた環境にいるわけではないけど…
相談するのは無料なので、病気やケガがあってもあきらめずに道を考えるひとつの助けになれば、と伝えていきたいと思いました。

あと、私は意識があったので伝えられたのですが、
フリーランスで色々な仕事を一人で調整しながらしている人は、
誰かパートナーに(親でも兄弟でも友人でも可)「仕事の連絡先一覧」を伝えておくことをオススメします!
私はLINEのノート機能に連絡先一覧(電話番号とメール)をまとめておいたので、「今日金曜日だから取り急ぎ〇〇さんに電話して」とか手術が決まった後「△△大学に連絡しておいて」と伝えることができました。
正社員だと会社に連絡すればいいと思うのですが、
毎週日替わりでいろんな仕事をしていると連絡先が多岐にわたるので…笑

病気もケガも起きないに越したことはないですが、
いろいろな気付きになった事象でした。

異変を感じたら、みんな我慢しがちだけど、救急車を呼んでくださいね!!
(救急車呼ばれすぎて足りない、という問題になっているけど、今これ読んで「いざというとき救急車呼べないなぁ…」と思ってる人は我慢しがち族なので、呼んでくださいね!)

「自分を知って、楽しく生きよう」をモットーに、自己分析や、就活、婚活、終活に役立つ記事を書いていきたいと思います。