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自己破産者が財産を築くためには

これまでの記事でいかに家計を管理し、支出を抑えるかについて記述してきた。

しかし家計を管理して支出をコントロールしたところであまりうれしくない。本当に嬉しいのは、必要なものにお金を使い、幸せを感じたときだと思う。これまでに学んだ家計の管理ができた上で資産の形成をしていこう。

そのための僕の教科書が本多静六著「私の財産告白」である。

本多先生(あえて先生と呼ばせていただく)は明治から昭和にかけて、日比谷公園や明治神宮など、さまざまな公園の設計を行い、「公園の父」とも呼ばれた人だ。本多先生は、貯蓄したお金をもとに株式投資を行い、巨万の富を得た。現在の貨幣価値で100億円である。本多先生は生まれながらにして裕福だったのではない。たった一代で築き上げたのだ。

自己破産の直前、または自己破産直後の人は資産は無い。境遇は本多先生に近いだろう。では本多先生がどのようにして巨万の富を得たか。それは貯蓄法に尽きる。

本多静六先生の貯蓄法「本多式四分の一貯蓄法」

非常に単純である。本多先生も投資を行うまえの貯蓄は給与から行っていた。そのルールは単純である。

・手取りのうち四分の一の金額を貯蓄し、残りのお金で生活をする
・ボーナスや臨時収入はすべて貯蓄する

例えば、あなたの毎月の手取りが30万円だとする。すると毎月の貯蓄額は7.5万円で、生活にかけられるお金は22.5万円である。この金額は死守する。7.5万円を1年間続ければ、90万円ものお金を貯蓄に回すことができる。

この方法が画期的なのが、はじめに貯蓄の金額を差し引いて生活をすることだ。「余ったら貯蓄する」ではなく、貯蓄を優先度最高にしていることで確実に貯蓄することができる。また、四分の一と機械的に決めておくことで、考える手間がないことが優れている。現在の僕の貯蓄も、本多式四分の一貯蓄法を活用させてもらっている。

本多式買ったつもり貯金

本多先生の生活流儀は徹底している。生活をしていて何かほしいものがあったとする。本多先生の生活は非常に質素倹約なので、高級な服はとてももったいなく感じる。だが、本多先生は我慢せず購入する。

買ったつもりになる。

どういうことか?10万円の服を買ったつもりになるには、財布から10万円抜き取り、それを自分の銀行口座に入れる。こうすることで、財布から10万円はなくなったが、自分の口座に移動しただけなので、資産は変わっていない。買ったつもりになるのだ。実際にはお店にお金を払っていないので、その店から自分が「買った」服は出すことはできないので、その店に預かって貰えばよい。その店にはいつ行っても着ることができるし、クリーニングもしてくれるので経費もかからない。

本多先生は自分自身のものを「買う」ばかりではなく、奥さんの着物もよく「買ってやった」らしい。


この2つを実践するだけでかなりのお金を貯蓄することができるので、ぜひ試していただきたい。僕は両方とも実践している。四分の一貯金によって、貯金額を考えるコストを削減できるし、買ったつもり貯金で「買った」もののメンテナンス費用も浮くのでとてもお得だ。

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