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2021夢日記 絶対に諦めないタクシー ji-jyo 8月31日


僕は今年に入ってから毎日、夢日記を書いている。過去のものは月別にマガジンを作成してあります。

昨日の夢はなんだか滅茶苦茶でスリリングな展開だった。

始まりはタクシーに乗り込むところからだった。

『すみません。このパンフレットの場所まで行きたいのですが急いでまして…。30分以内に着けますかね?』

『大丈夫ですよ。おまかせください。』

僕が運転手に見せたパンフレットは新興宗教のものだった。どうやら最近入信したようで、今日は教祖様の誕生祭の集まりがある。よくわからないがよりにもよって、きっと大事な行事のときに遅れそうになるなんて。

タクシーが進み始めた最初の5分くらいは順調だった。が、目的地に向かう国道はすぐに渋滞し始めた。

『あの。これってやっぱり間に合わなそうですかね?』

『大丈夫ですよ。間に合います。』

どう考えても間に合いそうにないのにな。だって一つも進む気配がないじゃないか。そんなことを考えていると、タクシーはいきなり左にあったコンビニに左折しようとした。Uターンでもするのだろうか。

『お客さん。ベルトしてますよね? しっかりベルトだけはお願いしますね。』

運転手はそう言うと、Uターンするわけでもコンビニに入るわけでもなく、左側だけを路肩に乗せて、自転車専用レーンを跨ぐように走り始めた。
渋滞している車を次々と抜き去り進んで行く。でもこれって明らかに違反だろ。もはや危険運転だ。

『ちょ、ちょっと運転手さん。』

『大丈夫。間に合いますよ。』

『い、いやそうじゃなくて。これ違反…。危ないんじゃ。』

『大丈夫です。間に合わせます。』

急いでくれるその心意気には感謝するけど、この運転はあまりにも無謀ではないかと思っていると、そんな裏技的走行もここまでかというところに差し掛かった。

前方にはガス工事の為、路肩自体が走行不可能になっていた。
頑張った。運転手さん。本当に頑張ったよ。もういいんだ。僕はとっくに諦めていたんだ。

『まだ間に合いますよ。』

えっ!? もう無理でしょ。これ以上どうやって。

すると運転手は渋滞している車のわずかな隙間を縫って、反対側の路肩まで移動した。

いやいや待ってくれ。このままじゃ明らかに逆走だ。さっきよりタチの悪い状態になってしまっているぞ。

『ちょっとガタガタしますが我慢してください。』

次の瞬間、運転手は路肩を越えて土埃の舞う畑の中を無理矢理に走り始めた。

ここ!? ここを走っていくの? 無理でしょ。だって畑だよ。そのうちタイヤ埋まるでしょ。

もうなんだかこの状況に頭がついていかない。すごく揺れるし気持ちも悪くなってきた気がする。もう間に合うかどうかなんてことはすっかり忘れていた。そんなとき遠くの方から嫌な音が聞こえてくる気がした。

間違いないあれはパトカーのサイレンだ。そうだ。そりゃあそうだろうよ。こんなあり得ない走行が許されるわけない。

『大丈夫ですよ。』

運転手がまたそう言って、いったい何が大丈夫なんだと思ったところで今日は目が覚めた。

クレイジーなタクシーだった。目的があるときは余裕を持って行動しようと思える朝だった。

さて、明日も夢日記を書いていこう。


【2021 7月夢日記 ~ji-jyo~】


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