2021夢日記 無人島の公衆トイレ ji-jyo 6月12日
僕は今年に入ってから毎日、夢日記を書いている。過去のものは月別にマガジンを作成してあります。
昨日も夢ならではの展開だった
今回の僕は、なぜか知人の女性と無人島ツアーに参加しているところだった。
ツアーなだけあって、僕らの他にも数名の参加者がいたが、わざわざ不便な無人島とあってか、それほど人気があるものではなさそうだった。
『こちらの島はもう何百年も人が住んでいたことはありません。』
ツアーガイドの男性が島について説明を始めた。
『この島には危険な生物は生息していないため、比較的自由に探索することが可能です。今からこちらで用意したGPSをお渡しするので、各自、自由に島探索をお楽しみください。最後に一つだけ注意点があります。』
自由に無人島を歩き回れるなんて、ちょっと素敵じゃないか。だけどやっぱり注意点くらいはあるもんだな。なんだろう。島のものを持って帰っちゃだめとかかな。
『この島には何故か一つだけ公衆トイレがあります。ですが、そのトイレはある儀式によって使える人間は限られております。もし仮に、無断で使用した場合は… 祟りがあると言い伝えられております。こちらはただの伝説と思われがちですが…。ですから、とにかくそのトイレの建物を見つけても、そちらには立ち寄らないことだけはお守りください。』
変な伝説だな。まあそういうことなんだな。僕はあまり気にも留めずに連れの女性とさっそく島探索を開始した。
『でもさー、もしトイレ行きたくなったらどうするのかしらね?』
『そりゃあ無人島だし、その辺の野原で済ませるしかないんじゃない?』
『ええー。嫌よ。いくら人が周りにいないとは言っても…。』
そんな会話をしながら僕らは、それほど広くはない無人島を歩き回った。
島には、ここにしかない植物なんかもあり、それなりにいくつか発見があって楽しかった。
30分くらい歩いた頃、一緒に歩いていた女性のペースが遅くなっているのに気づく。振り返るとなんだかモジモジしながら顔をしかめている。
『どうした? 大丈夫?』
『う、うん。いや、大丈夫じゃないかも。』
『え!?』
『じ、実はトイレに行きたくなっちゃった。しかも、あの、恥ずかしいんだけど。お、大きいほう…。』
『え!? それはちょっと微妙だけど。でもトイレはないし、やむを得ないよ。ここは野グ……』
『絶対イヤ!! それだけは死んでもイヤ!』
『いや、でもそんなこと言ってもなぁ。』
そうは言いつつも、僕はふらつく彼女を支えながら何か木陰になりそうな場所を探していた。
ふと、少し先の前方に島内には珍しく、小さなコンクリートの建物があるのが見えた。
あれは。もしかしたらガイド言ってた曰くつきの公衆トイレか? 周りには誰もいないし、密かにあそこを使うしかないか。まぁ水は流れていないだろうからボットン的な感じだろうけど。しかも汚そうだけど。まあ、でも。外でするよりはマシだろう。彼女にとっては。
『なんか祟りがどうのって言ってたけど、もうあそこでするしかないんじゃない?』
『そ、そうね。背に腹は代えられないわ。私、行ってくる。』
『うん。一応まわりは見張っておくね。』
そんなやり取りのあと彼女はそのトイレに入っていった。
5分くらいして水の流れる音が聞こえてきた。
? このトイレ水洗だったのか。無人島なのに? なんだか不思議だな。
そんなことを考えていると少し離れたところに人影が見えた。
まずい! さっきのツアーガイドだ。トイレ使ってたのバレちゃうぞ。
『いやースッキリしたわ。それにしてもこのトイレ驚くほどきれいなのよ。水洗だったし、ペーパーもしっかり完備されているし…』
『シーーー!! やばいやばい! ガイドが! ほらガイドが!』
『ええっ!?』
ちょっと遅かったようだ。ガイドは僕らに気づき、トイレを無断で使用したことを確信したようだ。
向かってくるガイドの顏は…。あまりにも恐ろしい表情だ。もはや鬼の形相と言っても過言ではない。
『や、やばそうだ。とりあえず一旦、走って逃げよう!』
『そ、そうね。逃げましょ!』
僕らは出来る限りの全速力で走り出した。
振り返り何度かガイドの顏を確認したが、怒りはどんどん増すように恐怖としかいいようがない鬼の形相は収まりそうにない。
トイレ使っただけなのになんでと思ってるあたりで今日は目が覚めた。
もはや祟りよりガイドの顏の方が怖いよと思う朝だった。
さて、明日も夢日記を書いていこう。
【2021 5月夢日記 ~ji-jyo~】
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