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2021夢日記  ソシャゲとクズ男  ji-jyo 12月12日


僕は今年に入ってから毎日、夢日記を書いている。過去のものは月別にマガジンを作成してあります。

昨日の夢は何とも残念な自分が登場する展開だった。

始まりは父親の葬式に来ているところからだった。とは言っても夢の中の父親だけれど。

実の父親の葬儀中だと言うのに僕はコソコソとスマホの画面に夢中だった。
どうやらこんな時でさえ夢中になっているソシャゲがあるようだ。

『えーそれではここでお別れの挨拶を…。』

進行役の担当者が葬儀を進めていてもゲームに夢中の僕は気付くはずもない。

『ちょっと! お兄ちゃん! こんな時にいい加減にしてよ!! お別れの挨拶でしょ!!』

『え? 俺? うそ?? 聞いてないよ。』

妹に肘で激しく疲れて壇上に向かう。さすがにこの時ばかりはポケットにスマホを隠してマイクの前に立った。

『あっ。えーと…。』

突然の出来事にと言うのはおかしな話だが、何を話せばいいのか全く思いつかない。何なら途中にしているゲームの戦闘の様子の方が気になる始末だ。

『えー。この度はお日柄も良く、お足元の悪い中…。』

何となく知っている言葉を並べて喋り出したものの、会場内からはどよめきと失笑が聞こえてくる。何かおかしなことを言ったかなと妹たちに救いを求めるように視線を送るも呆れた様子でうつむき加減だ。

『えーまあ、急にこんなことになってしまったわけですが、とりあえず今までご苦労様でした。どうか安らかにお眠りください。』

そんなどうしようもない別れの挨拶で締めくくると、会場内は失笑を通り越してクスクスと笑い声まで聞こえてくる始末だ。とても葬式とは思えない空気感が不思議で堪らなかったが、誰がそんな空気にしたかと言えば他の誰でもない僕自身なのは明白だ。

ひとまず無事ではないが別れの挨拶を終えた僕はすかさずポケットからスマホを取り出しゲームの画面に目を向ける。放置しすぎたせいでさっきまでの戦闘は負けてしまっていた。

『あー。もったいない。』

『もー! 何がもったいないのよ。本当にお兄ちゃん勘弁してよ。お父さん死んじゃって、お母さんだって入院中でこの先どうなるかわからないんだよ! お父さんの遺産でも充てにしてるんだったらそれ無理だからね!! お母さんが亡くなったらお父さんの遺産は慈善団体に寄付することに決まってるんだから!』

『あー! もうわかってるよそんなこと。大丈夫。大丈夫だよ。』

『何が大丈夫なのよ! お兄ちゃんこれまで1回も実家から出たことないじゃない! まともに働きもしないでもうすぐ50でしょ!? いっつも四六時中ゲームばっかりしてて!!』

『だからもうちゃんとする。うん。ちゃんとする。』

『はー!? 何を!? いつするの!?』

『だーかーら。その何か働いたりその…。』

『いつ!?』

『いや…。あと10…。いや20年くらいしてから。だってさ、ほら。俺これまで働いたりしてこなかっただろ? だからやっぱ準備期間てのがさ……いるか なっ て…。』

そんな最後までクズ全開の発言をしたところで今日は目が覚めた。

いやー相当にクズさ満点だったな。実際の自分もたいがいではあるけれど、さすがに今回の夢の中の自分よりはマシだと思いたい朝だった。

さて、明日も夢日記を書いていこう。


【2021 11月夢日記 ~ji-jyo~】


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